外板色ミレニアムジェイドの「T-spec」 グリーンの色調で存在感のある「洗練された佇まい」を表現した。さらに強い金属感を持ったグレイッシュメタリックに仕上げることで、「GT-R」の存在感を引き出した
日産自動車は2021年9月14日、同社のフラッグシップスポーツ「GT-R」の2022年仕様を正式に発表、加えてハイスペックを掲げた特別仕様車「T-spec」を100台限定(抽選)で販売する。
スカイラインの冠名が外れた現行のGT-Rは、2007年12月発売であり、年々進化と改良を重ねて現在に至るものの、今年登場後14年超え15年目に突入するロングライフモデルでもある。毎年この時期に翌年のイヤーモデルが発表となるだが、近年「これが最後のGT-R」との噂がつねにつきまとう。
そして「今回発表された2022年仕様のポイントと、この日本を代表するスポーツカーが今後どのように進化してゆくのかの予想を整理して特別仕様車の概要を伝える。なお、繰り返しになるが「T-spec」は、2種モデルあわせて100台限定(予定)の抽選販売となり、抽選の申込期間は、9月15日~9月29日まで
日産は、「究極のドライビングプレジャーを追求」という決してブレることのない信念のもと、「プレミアム・スーパースポーツであるGT-R」に、いつまでも走り続けたいと感じさせる上質な大人の乗り味と、操ること自体を純粋に愉しみ、心が浮き立つようなパフォーマンスを求め続けている。NISSAN GT-Rは、「良いモノをより良くする」という理想を求めて深化を続ける日産の想いを体現したモデルだ。
今回発表した「NISSAN GT-R」2022年モデルには、更なる進化を遂げた特別仕様車「NISSAN GT-R Premium edition T-spec」、「NISSAN GT-R Track edition engineered by NISMO T-spec」というふたつの「T-spec」を設定、究極の走りを追求した。
「T-spec」という名称は、「時代を導くという哲学」であり、GT-Rの在り方や、その時代を牽引するクルマであり続けるという願いを表現した「Trend Maker」と、「しっかりと地面を捉え駆動する車両」という開発におけるハードウェアへの考えを表した「Traction Master」から名づけた、と開発陣の弁。
価格は、ベースモデルのGT-R Pure edition 1082.84万円からGT-R Track edition engineered by NISMO 1463.66万円を上回り、T-specが1590.49万円、NISMO T-specが1788.16万円である。
特別仕様「T-spec」の両モデルには、特別装備として専用カーボンセラミックブレーキ、カーボン製リヤスポイラー、専用エンジンカバー、専用バッヂ(フロント・リヤ)を装着している。加えて「NISSAN GT-R Premium edition T-spec」には、専用の内装コーディネーションを施し、専用レイズ製アルミ鍛造ホイール(ブロンズ)を採用することでバネ下質量の軽量化を図ったうえで、サスペンションを専用にセッティングした。これにより、ホイールリム幅拡大によるタイヤの高剛性化と相まって、軽快でスムーズなハンドリングを実現しているという。
また、走りのパフォーマンスを追求した「GT-R Track edition engineered by NISMO T-spec」には、専用カーボン製ルーフ、カーボン製トランクリッド(トリムレス、本革プルストラップレス仕様)を特別装備している。カーボン製パーツの採用により、軽量化を実現したボディが生み出す圧倒的なパフォーマンスが堪能できる。
また、ふたつの「T-spec」のボディカラーには、2色の新色である「ミッドナイトパープル」と「ミレニアムジェイド」を追加した。
「ミッドナイトパープル」は、歴代のGT-Rに採用してきた色の進化版。神秘的なオーロラから着想を得たカラーであり、見る角度によって、グリーンやパープルが顔を出し、オーロラの様なドラマチックな色変化が感じられる塗色だ。
「ミレニアムジェイド」は、グリーンの色調を採用し、静かな中にも存在感のある「洗練された佇まい」を表現しました。さらに強い金属感を持ったグレイッシュメタリックに仕上げることで、「GT-R」の存在感を引き出しています。
奇しくもこの2色は、R34型GT-Rの限定車で、事実上の最終モデルとなった。
この特別仕様車「T-spec」が現行型GT-Rの最終仕様となるのか……。何度も繰り返すが、「T-spec」は両モデルあわせて100台限定(予定)の抽選販売。申込期間は9月15日~9月29日まで。(編集担当:吉田恒)