コロナ自粛太り、3人に1人。5~10キロ。リモートワーク等による運動不足を自覚7割

2021年11月07日 09:31

画・コロナ自粛太り、3人に1人。5~10キロ。リモートワーク等による運動不足を自覚7割。

アキタフーズが「コロナ禍の健康意識に関する実態調査」。コロナ前と比べ体重が「増加した」30.2%。平均は5.6キロ、20代男性で平均9.8キロ。リモートや自粛等による運動不足「感じる」67%。

 新型コロナの感染者数は急激に減少している。この急激な減少の理由については諸説あり、ワクチン効果やウイルスの自壊、行動変容などが挙げられているが、唯一の要因で説明しきれるものはなく、これらの複合と考えられる。時期的にワクチン効果が作用したのは間違いないであろうが、ワクチンの感染予防効果は接種後数か月で抗体量の大きな減少によって半減すると言われている。重症化抑止については細胞性免疫のため変化はないとされるが。いずれにしろ、これから冬に向けて感染の第6波が来ることは間違いない。

 重症化リスクは高齢、特定の基礎疾患、そして肥満と言われる。デルタ株では重症化リスクが低いとされてきた基礎疾患なしの若年層が重症化した。その多くはワクチン非接種の肥満体型の者のようだ。コロナ禍では免疫力を維持するために健康管理が重要だが、その中に体重の管理も含まれよう。リモートワークの普及や外出自粛によって運動不足になっている者も多いようだ。感染予防の行動がむしろ重症化リスクを上昇させているとしたら本末転倒だ。

 食品メーカーのアキタフーズが9月に全国20~60代の男女500名を対象に「コロナ禍の健康意識に関する実態調査」を実施し、その集計結果を10月18日に公表している。これによれば、「コロナ前(2020年2月以前)と比べ体重はどう変化したか」という質問に対して、約3人に1人にあたる30%の者が「増加した」と回答している。ちなみに、「変わらない」は57%、「減少した」は13%だ。「増加」と回答した者に「何キロ増加したか」を聞いた結果、全体の平均値は5.6キロであった。最も増加の平均値が大きかったのは20代男性の9.8キロで10キロ近い。逆に少なかったのは60代男性で2.4キロだ。

 「リモートワークや外出自粛等により運動不足を感じているか」との質問に対しては、「感じている」が67.4%と約7割がリモートや自粛が原因で運動不足になっていると自覚しているようだ。「コロナ禍で健康意識は高まったか」という質問には、74.8%が「高まった」と回答しているものの、運動不足については実際それを解消するための行動に移せていないようだ。一般にBMI30以上が重症化危険因子とされる。肥満は重症化だけでなく、ワクチン効果を下げ、また後遺症リスクの増加にもつながるらしい。第6波が来るのは確実視されている。単に免疫力アップだけでなく、運動や食事の取り方で肥満予防についても気をつけなければならない。(編集担当:久保田雄城)