岸田文雄総理は26日の衆院予算委員会で立憲民主党の江田憲司議員から日本で来年開催されるG7サミットを岸田総理の出身地で、被爆地でもある広島で行う考えはないか、と求められ「核軍縮、不拡散、核兵器のない世界を目指す。こうしたテーマはライフワークとして大変重要な課題と認識している」としたうえで「G7開催地については日本の国益、さまざまな点を総合的に勘案して決定したい」と答えるにとどまった。
また北方領土4島の主権について問われた岸田総理は「当然、わが国が主権を有する島だ」と答弁する一方、安倍晋三元総理が歯舞(はぼまい)、色丹(しこたん)の2島返還を軸に交渉を転換したといわれているが、この考えを引き継ぐのかと問われ、岸田総理は「安倍総理の発言について直接伺っていないのでコメントは控える」としたうえで「外交のやり取りの中で、ロシアとしっかりやり取りしたことについては確認をし、引き継いでいきたい」と安倍交渉路線を引き継ぐとした。
江田氏は「総理がいったん口の端にロシアの(プーチン)大統領に向かって2島のみと言ったら、もう4島帰ってくる目は未来永劫なくなる。(安倍元総理は)100点を狙って0点ではしょうがないというが、私に言わせれば、50点を狙って未来永劫0点にしたのが安倍元総理。外交上の大失敗」と北方領土返還交渉を大きく後退させたとし、非難した。(編集担当:森高龍二)