岸田文雄総理は16日の記者会見で、ロシアによるウクライナ侵略の影響から高騰を続ける原油価格対策等について「既にガソリン価格を172円程度に抑える激変緩和措置など、当面の対応を決定し、国民の皆さんにお届けしています。今後も、原油価格、原材料価格、食材価格などへの波及の状況を注視し、事態が長引く場合には、更に機動的に対応していく」と語った。
ガソリン1リットルあたりにかかる税金のうち、25円10銭を減税する「トリガー条項」凍結解除の扱いについては「激変緩和措置の拡大とか業種分野別対策、さらに地方自治体が支援を行った際に財政的に国として支援していくなど、重層的な対策を用意している。この対策の効果をしっかり確認していかなければならない」と慎重に判断する姿勢。
岸田総理は「今後更に価格が高騰する状況になるなら、国民生活や日本経済を守るために、更なる措置、あらゆる選択肢を排除することなく用意していかなければいけない。トリガー条項の凍結解除を始め、あらゆる政策、何が最も効果的なのか、どのようにそれを実施することがより大きな効果につながるのか、こういった観点からしっかり検討していきたい」と語った。
トリガー条項凍結解除への検討では自民、公明、国民民主3党は16日、3党の税制担当者(自民・加藤勝信税制調査会小委員長、公明・伊藤渉税制調査会事務局長、国民民主・大塚耕平税制調査会長)からなる「原油価格高騰・トリガー条項についての検討チーム」を設置、3党レベルでの具体化検討に入っている。(編集担当:森高龍二)