カルト認定で監視下も、信教の自由には矛盾せず

2022年07月15日 08:32

 宗教法人を所管する文部科学省の事務方トップだった前川喜平元文部科学事務次官はツイッターで「過度の自己犠牲(法外な寄付、法外な価格の物品の購入、法外な労働奉仕など)や理性と自由意思があれば選択するはずのない行動(知らない人と結婚するなど)に、人を追いやる『宗教』は、カルトに認定して監視下に置くべきだ。信教の自由とは矛盾しない制度は作れる」と提起した。

 旧世界基督教統一神霊協会(旧世界統一教会、現「世界平和統一家庭連合」、略称「家庭連合」)に関しては母が信者だったという信仰2世の40代女性が12日の全国霊感商法対策弁護士連絡会記者会見に匿名で出席。

 女性は「母が導かれた統一教会の教えを受け入れることが親孝行になると勘違いし」導かれるままに文鮮明教会創始者=教祖=のマッチング(祝福)で21歳の時に、2歳年下の韓国人男性と結婚、当時、避妊は認められず、女児を設けたが、男性の結婚当初からの暴力が止まず、離婚。再び『再祝福』したが、今度は、日本の信販カードを全部使われ、自己破産させられた、と語った。

 そして「教祖(創始者)の死を境に洗脳が解け、2013年に子どもを連れて日本に帰国。ただ「韓国から帰ってきた時『いのちの電話』にSOS。それくらいしか相談する場所がなかった」といい「2世が駆け込める場所が必要」と求めた。

 女性は「祝福」を受ける際も、「再祝福」の際も「教会から言われたのは、どんな国の人であっても断ってはいけない。どんなに学歴がなくても断ってはいけない。障害があったり、経済的に難しい事情があっても断ってはいけない。すべてを神に預けて断ってはいけないと誓わされた」と語った。「祝福家庭が壊れるのはサタンが一番喜ぶことだ」ともいわれたという。(編集担当:森高龍二)