岸田文雄総理は15日開いた物価・賃金・生活総合対策本部会合で、今年度の最低賃金について「早期に全国平均1000円以上とすることを目指し、今般の物価上昇を踏まえ、官民連携してしっかりとした引上げが行われるよう議論を進めていく」と賃金引上げに積極姿勢を示した。
岸田総理は「物価上昇が続く中、賃上げを持続させていくことが重要。賃上げの流れがよりしっかりと継続的なものになるよう、新しい資本主義の実現に向けた動きを本格化させ、総合的な取組みを進める」と述べた。
また物価対策で電気代の実質的軽減へ「地方創生交付金を活用した、地域の実情を踏まえた電力料金対策に加え、電力需給ひっ迫と電気料金高騰の両方に対応する新たな枠組みとして、電力会社の節電プログラムへの登録に対するポイント付与を実施する」と語った。
食料品価格の上昇抑制策としては「化学肥料2割低減の取組みを行う農業者に対し、肥料コスト上昇分の7割を補填することで全体として生産コスト1割削減を目指す新しい支援金の仕組みを設ける」とし「秋の肥料に十分対応できるよう、6月に遡って支援していく。今月中にも予備費を措置し迅速に届ける」と述べた。(編集担当:森高龍二)