国葬巡り門前払いの東京地裁3裁判官を訴追請求

2022年08月18日 06:46

 『安倍国葬やめろ実行委員会(旧・権力犯罪を監視する実行委員会)』は国葬は憲法に違反するとして安倍晋三元総理の国葬に対する閣議決定取り消しや予算執行の差し止めを求める仮処分を東京地裁に申し立てたが、東京地裁は審尋せずに「理由がない」と却下したのを受け、担当した裁判官3人の罷免を求め、17日までに「裁判官訴追委員会」に訴追請求した。

 裁判官訴追委員会は裁判官に国民の信託に対する背反行為があった場合、裁判官罷免の訴追を行う機関。日本国民ならだれでも訴追請求できる(裁判官弾劾法15条1項)。

 同実行委員会は訴追請求で、口頭弁論や審尋が行われず、当事者の言い分を聞かず決定しており、裁判を受ける権利を阻害しているとしている。

 東京地裁は「国葬儀で行われるとしても個々の国民に元首相へ弔意を示すことや喪に服することを強制することになるとは認められず、国民を強制的に参加させることになるとはいえない」などとした。

 国葬については、立憲民主党の辻元清美参院議員の質問主意書に基づく答弁で、国葬儀について規定した法律はなく、国葬儀も含めた総理経験者の葬儀の基準についても検討もされていないことが明らかになった。

 国葬儀の閣議決定取り消しと予算執行の差し止めを求める裁判は12日にも横浜地裁で起きている。(編集担当:森高龍二)