国葬やめろ、前川元文科事務次官ら800人行進

2022年08月18日 06:48

 「安倍『国葬』やめろ、緊急市民集会」が16日、東京・新宿駅西口前であり、前川喜平元文部科学事務次官、ルポライターの鎌田慧さんら800人が「国葬やめろ」とシュプレヒコール、デモ行進した。参加者からは「民主主義を壊してきたのは安倍さんだ」「国葬は民主主義の破壊だ」と反対の声があがった。「広告塔の国葬まっぴら」と安倍元総理と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係の深さを踏まえたプラカードもあった。

 文科行政事務方トップを経験している前川氏は「子どもたちの思想・良心の自由を脅かすことになる」「教育勅語を復活させるかのような教育行政を担ってきた安倍さんの国葬には反対」と主張した。前川氏は安倍政権下で進んできた『全体主義』への傾斜に警鐘を鳴らし続けている。

 統一教会との関係を巡っては公安調査庁が発行する「内外情勢の回顧と展望」で2005年、2006年に表現していた「特異集団」(社会通念とかけ離れた特異な主義・主張に基づいて活動する集団、岸田内閣はここでいう特異集団が旧統一教会を指していた旧統一教会であったことを質問主意書での答弁書で閣議決定)との表現が第1次安倍内閣(2006年9月26日~07年9月26日)から消えた。

 立憲民主党の辻元清美参院議員は「直前まで同書で『統一教会の特異な言動には『引き続き注目を要する(中略)また不法事案を引き起こすことも懸念される』と周知されている」のに、なぜ記述が消えたのか、不自然さを取り上げ「おかしいのでは」と疑問を提起している。この点も国会では検証の必要が求められている。(編集担当:森高龍二)