マイナカード取得せずとも保険受診の制度を創設

2022年10月25日 06:25

 健康保険証を24年秋に廃止し、マイナンバーカードと一体化するとしている問題。任意であったはずのマイナンバーカードの「強制・義務付け」の政府対応に批判が相次いでいるが、岸田文雄総理は24日の衆院予算委員会で、紙の健康保険証を廃止しても、マイナンバーカードの取得を希望しない人には、これに代わり医療機関で、保険診療で受診できる新制度を創設して対応するとの考えを述べた。

 立憲民主党の後藤祐一議員が「24年秋にも健康保険証を廃止するという事だが、マイナンバーカードを取得しない人はどうすればいいのか。資格証明書を使ってやるという答弁もあったが、これは保険料を納めてない人が医療機関の窓口で一端全額を支払い、後から費用が振り込まれるということになる。カード取得していなかったら、一端、全額負担になるのか」と質した。

 これに岸田総理は「何らかの理由で取得されない方について、保険料を納めておられる方が一端全額を納めるというようなことはない。保険診療を受けられるのは当然のこと」と答弁し「そのための準備を進めるよう、今、担当大臣が調整を進めている」と述べた。

 後藤氏は「だったら保険証を残せばいいじゃないか」と政府の不可思議な対応を疑問視した。マイナカードに関しては個人情報漏洩に関する危機感や安倍政権以来、運用面での政府に対する不信感も根強い。信頼感の回復こそが普及の最大ポイントになっている。(編集担当:森高龍二)