政府に対する不信感やカードに対する安全性への不安感から普及が進まない「マイナンバーカード」。政府は半ば強制的に普及させる狙いを如実に示した。しかし、本来すべきは「政府に対する不信感の払しょく努力」と「安全性の担保」を確実に行うことによる国民の理解推進政策だ。
理解が進まない中、河野太郎デジタル担当相は13日の記者会見で、現行の「健康保険証」を2年後の秋に「原則廃止」し、マイナンバーカードと一体化させると発表した。「運転免許証」についても一体化させる計画で、24年度末の予定を前倒し実施したい方針。
発表とともに、SNS上では「いつからマイナンバーの取得が『任意』から『強制』になったのでしょうか。そんな規定、無かったと思いますが」と怒りの声が大半だ。
「マイナンバーカードは個人情報が集約されたもの。安全性は大丈夫ですか。心配です。健康保険証って自己管理だけでなく、病院のスタッフさん大勢が触れるものですよね。セキュリティは大丈夫ですか。通院時は医療機関スタッフ複数に『預けたまま』になることが多いですよ」「漏洩リスクあるのに。日本のセキュリティの甘さに問題があると思う」「今までの行うにより、国は信用できません」「国会で審議しないのか」「自民や内閣だけで決めないで」など、怒りや不安の声がほとんど。
また「マイナポイントが欲しいので既に(健康保険証と)紐づけしているが、登録後に行った病院2か所とも、マイナンバーカードの保険証の対応ができていなかった。国民に金をバラまいた(最大2万円相当のポイント)後、今度は病院にお金をバラまくのだろうか。これでマイナンバーカードに問題が判明して国民のカードを総とっかえなんてことはないでしょうね」と政府への不信感を募らせる声も上がっている。
健康保険証にしろ、運転免許証にしろ、一本化は「原則廃止」としている。一本化を希望しない人には、これまで通り「健康保険証」や「運転免許証」を交付していくべきだろう。利便性の実効やマイナカードへの懸念、政府への不信がなくなれば、国民の間に自然に普及していくはず。(編集担当:森高龍二)