日本生活協同組合連合会の嶋田裕之代表理事統括専務は政府がGXを御旗に次世代革新炉の新設促進の方針を示していることに対し、2日までに「2030年までの排出削減にはつながらず、将来世代にリスクとコスト負担を生じさせる次世代革新炉の新設は見送り、原発に頼らない政策にすべきだ」との意見を発表した。
嶋田氏は「政府の方針では『次世代革新炉』に関する記述が不足しており、どのようなタイプを想定しているのか明らかでない」としたうえで「タイプはどうであれ、次世代革新炉なるものを開発するには膨大な時間や資金を費やすことが不可欠。商業化できるかどうかは見通せない」としている。
また「次世代革新炉の研究開発投資は再生可能エネルギーの主力電源化に必要な原資にあてるべき。また気候変動の悪影響を回避するには2030年までの排出削減が決定的に重要だが、新増設はその期限に間に合わないばかりか、足元のエネルギー危機に資することもできない。今新たに原発を開発することは少なくとも今世紀末まで原発を利用し続けることを意味し、放射性廃棄物の処分や廃炉などで将来世代にリスクとコストを負担させることになりかねない」と指摘している。(編集担当:森高龍二)