岸田文雄総理は25日開かれた日経フォーラム「アジアの未来」晩さん会でスピーチし「社会課題を成長のエンジンに転換する。これは新しい資本主義の考え方そのもの。この考え方の下、人に着目したアプローチを大切にしながら、多層的な連結性を高め、アジアの未来を共創していく」と語った。
岸田総理は「アジア未来共創に向けた幅広い分野でのイニシアティブを通じて、アジア各国との協力を更なる高みへと引き上げることで、皆さんとともに自由で開かれたインド太平洋の更なる繁栄に向けた基盤を強化していきたい」と強調した。
岸田総理は「アジア・ゼロエミッション共同体」構想について語り「広島サミットでエネルギー安全保障、気候危機、地政学的リスクを一体的に捉え、各国の事情に応じた多様な道筋のもとでネット・ゼロという共通のゴールを目指す、One Goal、Various Pathwaysの考え方を共有した」と述べた。
そして「G7広島サミットの機会にはベトナムのチン首相に日本が誇る世界初の水素輸送船を見学していただいたと聞いています。水素サプライチェーンの中核を担う船です。日本は培ってきた水素やアンモニアなどの脱炭素技術や経験を活かしながら具体的プロジェクトを積み上げ、この構想を実現し、地域のパートナー国のエネルギー移行を支援していきます」とアピールした。
また「日本はアジアの一員です。これからもアジアの多様性を尊重し、寄り添いながら、良きパートナーとして、この地域の未来を皆さんと共に切り拓いてまいります」と締めくくった。(編集担当:森高龍二)