サミット成果は主催国として歴史に名刻むと総理

2023年06月02日 06:52

 岸田文雄総理は5月31日の日本経済団体連合会の定時総会であいさつし、G7広島サミットに関して「世界が直面する様々な課題に正面から向き合い、平和への結束と決意を示した今回のサミット、主催国日本として歴史に名を刻むものになったのではないか」と成果を強調した。

岸田総理は「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の強化やG7とグローバルサウスとの連携強化を進めるとともに、広島という平和を象徴する地で核軍縮・不拡散の機運を盛り上げ、力による一方的な現状変更は許さないとの平和と繁栄に向けたメッセージを強く発信することができた」と述べた。

岸田総理は「B7から頂いた経済財政、貿易投資、GX(グリーン・トランスフォーメーション)・DX(デジタル・トランフォーメーション)、医療・保健など幅広い分野についての前向きな提言についても、できる限り首脳コミュニケなどの成果に反映させていただいた」と述べ、感謝の意を述べた。

また国内では「日本経済は成長と分配の好循環が本格的に動き始める兆候を示している」とした。「今年の春闘は30年ぶりの高水準となり、非正規雇用の皆様方にも過去最高水準の処遇改善の動きが広がっている」との認識を示した。

一方で「世界は産業構造の激動期を迎えている」として「半導体、AI(人工知能)、量子、バイオなどの技術革新。地政学的な競争と経済安全保障。急速に進む気候危機・食糧危機。これら大きな変化を背景として世界のどの国も21世紀型の産業構造への変革を突き付けられている。新しい資本主義の実行においては着眼大局、着手小局の構えで臨んでいく。数十年単位の産業構造の激動期を乗り越え、地球規模課題の解決に日本らしい貢献をし、国際的な信頼を積み上げていく」とアピールした。(編集担当:森高龍二)