厚労省の健康づくりのための睡眠指針改訂に関する検討会が21日までに示した「健康づくりのための睡眠ガイド案」では、成人版案で「日本人の男性労働者約4万人を7年間追跡した調査研究では睡眠時間が1日当たり5時間未満の人は、5時間以上の人と比べて、7年間の追跡期間中に肥満になるリスクが1.13倍、メタボリックシンドロームの発症リス クが1.08倍と有意に上昇することが報告されている」としている。
また日本の男性労働者2282人を対象に14年間追跡した調査研究では睡眠時間が1日当たり6時間未満の人は、7時間以上8時間未満の人と比べて心筋梗塞、狭心症などの心血管疾患の発症リスクが4.95倍となることが報告されている」と報告。
個人差があるものの、基本的な方向性として成人では「6時間以上を目安に必要な睡眠時間を確保する。睡眠休養感を高める」、高齢者では「床上時間が8時間以上にならないことを目安に必要な睡眠時間を確保する。日中は長時間の昼寝を避け活動的に過ごす」。こどもは「小学生では9~12時間、中高生では8~10時間を参考に睡眠時間を確保する。朝は太陽の光を浴び、朝食をしっかり摂り、日中は運動し、夜更かしの習慣化を避けるよう」推奨している。(編集担当:森高龍二)