経済判断 先月判断を維持も先行き懸念材料多い

2025年05月25日 09:24

 政府は22日開いた月例経済報告関係閣僚会議で日本経済について「景気は緩やかに回復しているが、米国の通商政策等による不透明感がみられる」と前月の判断をそのまま維持した。

 先行きについては「雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待される」とする一方、(1)米国の通商政策の影響による景気の下振れリスクが高まっている(2)物価上昇の継続が消費者マインドの下振れ等を通じて個人消費に及ぼす影響なども我が国の景気を下押しするリスクになっている(3)金融資本市場の変動等の影響に一層注意する必要があると懸念材料の多さをにじませた。

 政府は「米国の関税措置について政府挙げて対応する、経済財政運営に万全を期す。デフレ脱却を確かなものとするため経済あっての財政との考え方に立ち、賃上げと投資が牽引する成長型経済を実現していく」との方針を確認。

 「24年度補正予算、25年度予算を迅速かつ着実に執行し、米国関税措置を受けた緊急対応パッケージの施策を実施する。また『経済財政運営と改革の基本方針2025(仮称)』等を取りまとめる」としている。(編集担当:森高龍二)