島津製作所決算、最高益更新 半導体・医療向け計測機器が伸長

2026年05月13日 14:59

今回のニュースのポイント

島津製作所の2026年3月期連結決算は、売上高が前期比4.0%増の560,728百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同12.5%増の60,499百万円となり、いずれも過去最高を更新しました。製薬・臨床検査向けの質量分析システムが北米やインドで伸長したほか、先端半導体製造向けのターボ分子ポンプも堅調に推移しました。中国市場では一部停滞がみられるものの、保守サービスや消耗品を含むリカーリング事業の拡大を進め、収益基盤の強化を図っています。

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 島津製作所が12日に発表した2026年3月期連結決算は、売上高が560,728百万円(前期比4.0%増)、営業利益が73,702百万円(同2.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が60,499百万円(同12.5%増)となり、過去最高業績を更新しました。

 主力の計測機器事業では、製薬、食品、環境分析分野向けの液体クロマト分析システムや質量分析システムが伸長しました。特に北米では、R&Dセンターで共同開発した質量分析システムが臨床検査市場で拡大したほか、欧州でも官公庁や製薬向け需要が堅調に推移しました。

 産業機器事業では、先端半導体製造向けのターボ分子ポンプが増収に寄与しました。生成AI関連を含む半導体投資の拡大を背景に、真空環境を必要とする半導体製造工程向け需要が続いたほか、保守サービスも堅調でした。

 地域別では、中国市場が民間需要の停滞により減収となった一方、北米や欧州、インドを含むアジア地域が成長を支えました。インドでは政府の「Make in India」政策を背景に分析・医用分野の販売体制強化を進めています。

 また、計測機器の保守サービスや試薬・消耗品を中心としたリカーリング事業の拡大にも取り組んでいます。同社は計測機器のリカーリング事業を統括する新組織を設立し、装置販売に加え、継続収益の積み上げを進めています。

 2027年3月期の連結業績予想については、売上高575,000百万円、営業利益76,000百万円を見込んでいます。一方、経常利益は75,000百万円、純利益は55,000百万円と減益予想を示しました。

 今後は、PFAS(有機フッ素化合物)規制強化に伴う分析需要や、水素・アンモニア関連分野での計測需要の取り込みを進める方針です。半導体、医療、環境分野で分析需要が広がる中、島津製作所は計測機器と保守サービスを組み合わせた収益基盤の強化を進めています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)