今回のニュースのポイント
衆参両院の正副議長は10日、皇族数の確保策を巡って与野党各党・各会派との全体会議を開き、「立法府の総意」としての提言を決定しました。提言は高市総理大臣へ直接手交され、政府に対して速やかな法制化作業を要請しています。今回の取りまとめでは、女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持する案と、皇統に属する男系男子を養子として迎える案の2項目を「了」として整理しており、皇族減少への緊急対策として、皇室典範改正案の提出に向けた動きが本格化します。
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衆参両院の正副議長は、皇族数の減少に伴う公務の担い手不足を解消するため、各党各会派の実務者による全体会議の議論を踏まえた立法府の総意を取りまとめました。この提言は正副議長から高市総理に直接手交され、国会側として「提言を厳粛に受け止め、必要な皇室典範改正案を作成してほしい」との法制化要請がなされました。今回の合意は、国会側が主導して各党間の意見の隔たりを調整し、二院制を構成する両院の総意として政府へ具体的な法案作成を促した手続きとして位置づけられます。
提言の第1案として「了」とされたのが、2021年の政府有識者会議報告書に沿った女性皇族の結婚後の身分保持案です。現在の皇室典範の規定では、女性皇族は一般男子と婚姻した際に皇籍を離脱することとなっていますが、改正案では婚姻後も皇族の身分を維持可能とします。対象となる現在の女性皇族の処遇については、経過措置として本人の意向を尊重して判断できるよう配慮することが明記されました。一方、婚姻相手となる夫や将来生まれてくる子どもの身分を皇族とするか否かについては各党間で意見が分かれたため、今回の総意では結論を出さずに今後の検討事項として先送りされています。
第2案として盛り込まれたのが、現行の皇室典範で一律に禁止されている皇族の養子縁組を可能とし、皇統に属する男系男子を養子として皇族に迎える旧宮家養子案です。この措置は、昭和22年に皇籍を離脱した旧11宮家の男系男子の血統を引く子孫を主な対象として想定しています。制度設計の持続性を担保する観点から、この養子策の導入にあたっては一過性の特例措置とするのではなく、制度導入後も一定年数ごとに皇族数の推移や社会情勢を踏まえた見直しを行う規定を設ける方向で調整が進められています。
今回の提言は、女性天皇や女系天皇の是非、皇位継承順位の改定には踏み込んでいません。今回の整理は皇族数確保策であり、皇位継承制度の見直しを目的とするものではありません。取りまとめられた2案は、あくまで現行の皇位継承資格・順位を維持したまま、皇族数の減少に対応するための「皇族数確保策」に特化した内容となっています。政府は立法府の合意内容を踏まえ、皇室典範改正案の具体化に向けた法制化作業を進める方針です。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













