令和9年度予算は何が変わるのか 高市政権が示した新たな予算編成方針

2026年07月29日 18:24

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政府は令和9年度予算の概算要求に向けた基本方針を示し、「強く豊かな日本」投資枠の創設など予算編成の仕組みを見直す方針を打ち出した。写真は首相官邸

今回のニュースのポイント

政府は29日、総理大臣官邸で政府与党政策懇談会を開き、令和9年度予算の概算要求に向けた基本的な方針について議論を行いました。高市総理は政権発足後初となる概算要求方針の策定にあたり、これまでの予算づくりの仕組みを根本から刷新する考えを表明。要求上限(シーリング)を設けない『「強く豊かな日本」投資枠』の創設や「補正予算依存」からの脱却など、新たな財政運営の枠組みを打ち出しました。

本文
 政府は7月29日、総理大臣官邸で政府与党政策懇談会を開催し、「令和9年度予算の概算要求に当たっての基本的な方針」について議論を行いました。高市総理大臣は、政権発足後初めて取り組む予算編成に向け、「責任ある積極財政」の考え方のもと、「強い経済」の構築と「財政の持続可能性」を一体的に実現するため、従来の「予算の作り方」を根本から改めると宣言しました。

 今回の見直しの大きな柱となるのが、概算要求における枠組みの刷新です。通常歳出とは別に『「強く豊かな日本」投資枠』を新設し、「危機管理投資」や「成長投資」をはじめとする真に効果的な施策へ予算を重点配分します。従来の概算要求で用いられてきた各省庁への「要求上限(シーリング)」をこの投資枠には設けず、事項要求を含めて必要な「所要額」を適切に要求できる仕組みへと転換します。

 また、近年の財政運営で課題とされてきた「補正予算依存」からの脱却を明記しました。これまで補正予算で対応されることが多かった恒常的な政策について、可能な限り当初予算へと組み込んで計上する方針を示しています。あわせて、予算編成過程で経済・物価動向をより的確に反映させる考え方も盛り込まれました。

 今回の見直しは、手続き上の変更にとどまらず、政権の財政運営に対する姿勢そのものを映し出しています。必要な政策経費を当初予算段階でしっかりと確保しようとする試みである一方、予算枠の拡大に対応するためには歳出のメリハリづけが不可欠となります。このため政府は、補助金や基金の見直しをはじめ、歳出全般にわたって施策の優先順位を洗い直し、予算の中身を大胆に重点化させる方針もあわせて提示しています。

 今後、各省庁からの概算要求提出に向けて、要求上限を設けない投資枠の要求規模がどの程度に達するかが最初の注目点となります。また、拡大する要求に対して補助金や基金の削減といった歳出改革でどこまで財源の裏付けを確保できるか、年末の予算編成に向けた具体的な優先順位づけと検証が今後の焦点となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)