GW級データセンター集積地、全国9地域10地点を認定 電力系統の先行整備も

2026年09月11日 16:18

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経済産業省。同省はGX戦略地域の第1弾を認定し、データセンター集積型では全国9地域・10地点を選定した

今回のニュースのポイント

経済産業省は11日、「GX戦略地域」の第1弾を認定したと発表しました。対象となる3類型のうち「データセンター集積型」では、北海道、秋田県、宮城県、栃木県、茨城県、富山県、香川県、福岡県、鹿児島県の9地域・10地点が選定されました。同類型は制度上「今後10年程度で、GW(ギガワット)級のデータセンター集積地を形成する取組」と定義されています。今回の認定は、4月24日に公募選定された「有望地域(1次審査通過地域)」から計画の熟度が高まった地域を正式決定したもので、設備投資の後押しや電力系統の先行整備、規制・制度改革を通じて国が産業クラスター形成を伴走支援します。ただし、認定は個別のデータセンター建設決定を意味するものではなく、「計画の着実な推進及び地域共生の確保等」が留保条件として付されています。

本文
 経済産業省は11日、「GX(グリーントランスフォーメーション)戦略地域」の第1弾を認定したと発表しました。公募選定された3つの類型のうち、「データセンター集積型」では、全国9地域・10地点が認定されました。

 データセンター集積型の認定地域および地点は、北海道(石狩市、苫小牧市)、秋田県(秋田市)、宮城県(富谷市)、栃木県(矢板市)、茨城県(常総市/つくば市)、富山県(南砺市)、香川県(綾川町/坂出市/丸亀市)、福岡県(北九州市/直方市/鞍手町)、鹿児島県(薩摩川内市)となります。経産省は、北海道について石狩市と苫小牧市の2地点それぞれでGW(ギガワット=100万キロワット)級のデータセンター集積地を形成するとしています。一方、香川県や福岡県では、複数自治体にまたがる区域が一つの地点として示されています。本制度においてデータセンター集積型は、「今後10年程度で、GW級のデータセンター集積地を形成する取組」として位置付けられています。なお、今回の発表は政策的な集積地形成の枠組みを認定したものであり、各地点においてGW級のデータセンター建設が決定したことや、投資額、着工・稼働時期などが確定したことを示すものではありません。

 本制度の重要なポイントは、施設誘致の認定にとどまらず、インフラ整備を包括した産業立地政策として設計されている点にあります。経産省は認定されたGX戦略地域に対し、設備投資の後押し、電力系統の先行整備、規制・制度改革などを通じて、産業クラスターの形成を総合的に後押ししていく方針を示しています。大規模な電力需要を伴う施設整備と、それを支える電力インフラの確保を一体で扱う枠組みとなっています。ただし、今回の発表段階では各地点における具体的な送電網の新設や増強の計画、整備規模などの詳細は示されていません。

 また、今回の第1弾認定では、データセンター集積型以外の類型も含まれており、地域全体を網羅する構成となっています。「コンビナート等再生型」としては川崎市(1地域)が認定され、既存インフラを活用したGX関連スタートアップの生産拡大拠点や、大規模な産業集積拠点の形成を目指します。また「脱炭素電源活用型」としては、青森県、秋田県、福島県(浪江町)、新潟県(内3地域)、福井県、島根県(松江市)の計8地域・10地点が認定されました。制度上、脱炭素電源活用型は「脱炭素電源(再エネ・原子力)を活用した産業団地」を整備する取組と定義されていますが、今回の資料で各地点が利用する具体的な電源構成や事業者などが示されているわけではありません。

 今回の発表の位置付けについて、経産省は4月24日に3類型における「有望地域(1次審査通過地域)」を選定しており、その後自治体等による事業計画の磨き上げと有識者審査委員会による評価を経て、現時点で計画の熟度が十分に高まった地域を第1弾として正式認定しました。これにより、春時点の検討候補段階から一歩進んだ位置付けとなります。一方で経産省は、データセンター集積型の認定にあたり「計画の着実な推進及び地域共生の確保等を留保条件」として設定していることも明記しています。なお、第1弾に含まれなかった有望地域についても不採用を意味するものではなく、引き続き計画の熟度が高まった段階で順次認定が進められる予定です。

 今後の焦点は、経産省が後日公表するとしている各地域の計画概要となります。そこで初めて、各自治体や関係事業者がどのような規模感、スケジュール、インフラ構想を描いているのかが具体化される見通しです。あわせて、国による設備投資支援や電力系統整備、規制緩和などがどのような具体的措置として実行されていくのかが注視されます。「9地域10地点の認定」を出発点として、今後10年程度でGW級のデータセンター集積地を形成する構想と、それを支える産業立地・電力インフラ政策がどのように具体化していくのかが今後、具体化の過程が注目されます。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)