日産など、日産リーフ用バッテリーによるEV充電システムの実証実験

2011年07月12日 11:00

 日産自動車とフォーアールエナジーは、太陽光発電と大容量の「日産リーフ」用リチウムイオンバッテリーを組み合わせた電気自動車用充電システムを開発し、日産自動車のグローバル本社で実証実験を開始したことを11日に発表した。フォーアールエナジーは、日産と住友商事が日産リーフに使用しているリチウムイオンバッテリーの二次利用の事業化を目的として、2010年9月に設立した会社である。

 このたび開発された電気自動車用充電システムは、日産のグローバル本社に設置した太陽電池で発電した電力を、同じく本社内に設置した日産リーフ4台分のリチウムイオンバッテリーを使用した蓄電装置に蓄電し、電気自動車の充電に利用するものである。本社内にある7基の充電器(急速充電器3基、普通充電ソケット14個)を通して電気自動車に充電可能で、日産リーフ換算で年間約1800台分の充電が可能になる。

 同システムは、太陽光を利用して電気自動車を充電することによって、走行時に排出されるCO2だけでなく、発電時に排出されるCO2もゼロとなることが大きな特長だ。さらに、電気自動車用リチウムイオンバッテリーを定置型蓄電池として利用することによって、太陽光で発電ができない夜間や雨天時にも充電でき、再生可能エネルギーの効率的な活用が可能だ。フォーアールエナジーでは、すでに住宅用の小型蓄電システムの実証実験を開始しており、今回開始する実証実験によって、商業施設や公共施設を対象とした中型蓄電システムの市場開拓を進めていく予定だ。