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経済同友会は28日、政府が公示した経済安全保障に関する基本方針案などへの意見を公表しました。意見書では、日本のAI、データ、計算資源について海外の事業者や技術への依存度が高いと指摘し、AI向け半導体やデータセンター、電力・冷却設備の確保、クラウド等の調達リスク評価を今後の検討課題として提示しました。さらに、量子計算機の進展に伴う公開鍵暗号の危殆化リスクを警告。機微情報を扱うシステムについて、2035年までとする耐量子計算機暗号(PQC)への移行目標の前倒し検討を求めるなど、デジタル基盤全体の経済安全保障強化を訴えています。
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経済同友会は28日、政府がパブリック・コメントを実施している「経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する基本的な方針(案)」等に対する意見書を公表しました。経済社会のデジタル基盤化が進むなか、計算資源から暗号技術に至るまで、安全保障の観点からの対応強化を政府に求めています。
同友会は、今後の経済安全保障政策の検討に向けた意見として、日本のデジタル基盤における自律性の問題を提起しました。「計算資源、データおよびAIのいずれについても、海外の事業者・技術への依存度が高く、自律性が十分に確保されているとは言い難い」と指摘。AIやデータは特定産業にとどまらず、金融、通信、エネルギー、交通、医療、行政など社会全体を支える基盤になっているとの認識を示しています。
海外依存が高い状態のまま、供給や利用の停止、利用条件の一方的な変更、域外適用法制によるデータアクセス、価格急騰などが生じた場合、国民生活や経済活動に広範かつ即時の影響が及びかねないと警告。計算資源、データ、AIを「重要な社会基盤の一つ」と位置付け、今後の基本方針や基本指針に明記して対応策を検討するよう求めました。具体的な検討課題としては、①AI向け半導体やデータセンター、電力・冷却設備などの計算資源の確保と同志国との供給源分散、②政府・重要インフラが扱うデータの所在や管轄権の把握・管理、③AIモデルやクラウド調達における依存リスクの評価と代替手段の確保、の3点を挙げています。
また、サイバー空間における脅威への対応として、量子計算機の進展による影響にも言及しました。現在広く使われている公開鍵暗号が危殆化するリスクについて、政府、金融、通信、医療、安全保障など幅広い分野に横断的な影響を及ぼし得る経済安全保障上の脅威と位置付けています。
このリスクに対し、量子計算機による解読への安全性を確保する「耐量子計算機暗号(PQC)」への移行が課題となります。同友会は、諸外国で2030年ごろまでのPQC移行目標を設定する動きがあることを踏まえ、日本においても機微情報を扱うシステムについては「2035年まで」とされる現在の政府方針を待たず、前倒しを検討する必要があると主張。対象システムや優先順位、移行時期を示したロードマップの早期策定を要請しました。なお、PQC移行については今回の基本方針案への直接の反映ではなく、今後の継続的な検討項目として位置付けるよう求めています。
このほか意見書では、経済産業研究所(RIETI)に構築される経済安全保障シンクタンク機能への民間経営者や起業家の継続的な参画や、政府と企業による官民協議会への専門的な分科会(サイバー空間、PQC、AI・クラウド・データ基盤など)の設置を提案しました。同友会は、技術革新や国際情勢の変化は速いとして、政府に対し経済安全保障政策の機動的な見直しを期待するとしています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













