日本で働くまでにいくらかかる? 海外から入職、入国費用40万円以上が58%

2026年08月31日 17:46

今回のニュースのポイント

厚生労働省が8月31日に公表した2025年「外国人雇用実態調査」によると、日本国外から来日して入職した外国人労働者の82.0%が紹介会社や個人などを介して就職していることが明らかになりました。入国までにかかった費用の総額では、40万円以上を負担した割合が全体の58.3%と6割近くに達しています。一方で、現在の仕事におけるトラブルや困りごとについては「なし」とする回答が88.5%を占めたものの、「あり」と答えた人の中では「紹介会社(送出し機関含む)の費用が高かった」が22.2%となり、特定技能や技能実習などの資格区分で不満を挙げる割合が高くなっています。

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 厚生労働省は8月31日、「令和7年外国人雇用実態調査」の調査結果を公表しました。本調査は、雇用保険被保険者5人以上かつ外国人労働者を1人以上雇用している事業所(有効回答3919事業所)と、そこに雇用される外国人労働者(対象4万5198人、有効回答1万4248人、有効回答率31.5%)を対象に実施されたものです。このうち、入職前の居住地が日本以外だった外国人労働者の回答を集計した結果、来日前の就職ルートや初期費用の実態が示されました。

 入職前に日本国外に居住していた外国人労働者の入職経路を見ると、全体の82.0%が紹介会社や個人などからの紹介等を利用して就職していました。具体的な紹介元の内訳では、「出身国・地域の紹介会社・個人」が41.2%で最も多く、次いで「日本国内の紹介会社・個人」が16.7%、「出身国・地域のその他の機関」が15.1%、「出身国・地域の語学学校」が14.4%と続いています。海外から入職した外国人労働者では、紹介会社や個人などからの紹介等を利用した回答が8割を超えました。

 また、日本に入国するまでにかかった費用の総額については、「20万円以上40万円未満」が21.1%、「40万円以上60万円未満」が18.7%、「20万円未満」が17.6%、「100万円以上」が16.1%、「80万円以上100万円未満」が12.0%、「60万円以上80万円未満」が11.5%となっています。40万円以上の各階級(40万〜60万円、60万〜80万円、80万〜100万円、100万円以上)を合計すると58.3%となり、海外から入職した外国人の6割近くが入国までに40万円以上の費用を負担している実態が窺えます。

 現在の会社で働く上でのトラブルや困ったことの有無については、「なし」との回答が88.5%を占め、多くの労働者が「トラブルや困ったことはない」と回答しました。一方で「あり」と回答した割合は10.0%でした。

 この「トラブルや困ったことがあった」と回答した労働者(全体の10.0%)に限ってその具体内容(複数回答)を集計したところ、「紹介会社(送出し機関含む)の費用が高かった」が22.2%で最多となりました。次いで「トラブルや困ったことをどこに相談すればよいかわからなかった」が15.8%、「事前の説明以上に高い日本語能力を求められた」が11.9%と続いています。

 トラブルや困ったことが「あり」と回答した人に限って「紹介会社の費用が高かった」とした割合を在留資格別に見ると、特定技能で56.3%、技能実習で42.8%となる一方、「専門的・技術的分野」全体で27.1%となるものの、そのうち「技術・人文知識・国際業務」では4.6%、身分に基づくものでは3.9%にとどまりました。なお、そもそもトラブル「あり」と回答した割合自体は、特定技能で10.6%、技能実習で9.5%となっています。

 外国人労働者の受け入れを巡っては、就労開始後の賃金や労働条件だけでなく、来日・入業に至るまでの手続きや初期費用の構造も重要な要素となります。今回の調査では、海外からの就業者の多くが紹介経路を経て入国までに一定の費用を負担して来日している実態と同時に、全体としては8割超が「トラブルや困ったことはない」と回答している現状が併せて示されています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)