日銀、8月の外貨レポ・証券貸借残高50.9兆円 米国居住者との取引22%増

2026年09月24日 12:03

日銀2

日本銀行は9月24日、2026年8月の「FSBレポ統計」を公表。外貨を対象とする現先・証券貸借取引の資金調達サイド月末残高は50兆9907億円となり、前月比8.2%増加した。米国居住者との取引残高は21.9%増の21兆1531億円となった。(画像は資料写真)

今回のニュースのポイント

日本銀行は9月24日、「FSBレポ統計の日本分集計結果」の2026年8月分を公表しました。外貨を現金通貨とする現先取引(レポ取引)と外貨を担保とする証券貸借取引を合わせた資金調達サイドの月末残高は50兆9907億円となり、7月末の47兆1329億円から3兆8578億円(8.2%)増加しました。取引相手別では非居住者等との取引が増加し、なかでも米国居住者との取引が17兆3550億円から21兆1531億円へ3兆7981億円(21.9%)増えました。いずれも日銀公表値を基にした編集部計算です。

本文
 日本銀行金融市場局は9月24日、国内の金融機関等による現先取引および証券貸借取引の動向をまとめた「FSBレポ統計の日本分集計結果」の2026年8月分を発表しました。本統計は金融安定理事会(FSB)の国際基準に基づき、証券金融取引のフローやストック(月末残高)、取引相手、通貨構成などを集計したものです。

 今回公表された統計によると、外貨を現金通貨とする現先取引と外貨を担保とする証券貸借取引の合計値(資金調達サイド・月末残高)は50兆9907億円となりました。前月(7月末)の47兆1329億円と比較して3兆8578億円(8.2%増)増加し、前年同月(2025年8月末)の49兆7569億円との比較でも1兆2338億円(2.5%増)上回りました。

 取引相手別の内訳を見ると、本邦居住者との取引が7月末の9兆9895億円から8月末には9兆8626億円へ微減した一方、非居住者等との取引が37兆1434億円から41兆1281億円へ3兆9847億円増加しました。非居住者等のなかでも大きな増加を示したのが米国居住者です。米国居住者との取引残高は7月末の17兆3550億円から8月末は21兆1531億円へと、1カ月で3兆7981億円(21.9%増)拡大しました。同期間における欧州居住者との取引は16兆8050億円から17兆852億円への微増にとどまり、「その他」は2兆9834億円から2兆8898億円へ減少したため、8月の外貨取引増加の大部分が米国居住者との取引拡大によるものと確認できます。

 現金通貨別の構成でも同様の傾向が表れています。外貨取引の資金調達サイドのうち、米ドルの残高は7月末の37兆7137億円から8月末には41兆1330億円へと3兆4193億円(9.1%増)増加しました。全体の増加額3兆8578億円に対し米ドルの増加額は3兆4193億円となりました。ユーロが7兆5175億円から7兆8285億円(3110億円増)、その他通貨が1兆9016億円から2兆292億円(1276億円増)となっています。

 一方で、日本円を現金通貨とする現先取引および日本円を担保とする証券貸借取引の月末残高は逆方向に動きました。円取引の資金調達サイドは7月末の243兆1931億円から239兆6961億円へ3兆4970億円減少したほか、資金運用サイドも215兆5127億円から213兆3971億円へ2兆1156億円減少しています。

 今回の公表資料は取引残高の実態を集計したものであり、増減をもたらした具体的な市場要因や背景については言及されていません。8月の国内金融市場においては、円取引の残高が縮小する一方、外貨取引では米国居住者との取引残高が増加し、現金通貨別では米ドルの残高が大きく増加する動きがデータとして示されています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)