今回のニュースのポイント
経済産業省が発表した2025年度の消費者相談報告書によると、同省の消費者相談室が受け付けた相談件数は前年度比2.8%増の7220件となりました。このうち特定商取引法関係が全体の約7割を占め、訪問販売や通信販売が前年を下回った一方、電話勧誘販売に関する相談は957件と前年度比10.4%増加しました。電話勧誘の相談件数は2016年度の409件から10年間で約2.3倍に増加し、この10年で最高水準に達しています。電話勧誘では、SNS等で会議用アプリの参加URLが送られ、個別に勧誘を受けたといった相談も目立っています。
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経済産業省は、同省消費者相談室(本省および地方経済産業局等)が2025年度に受け付けた消費者相談の状況をまとめた報告書を公表しました。受付総数は前年度比2.8%増の7220件となり、特定商取引法関係の相談が4878件と全体の67.6%を占めました。同法関係のうち、最多の「訪問販売」(1372件、前年度比5.5%減)や「通信販売」(1347件、同5.7%減)が前年を下回ったのとは対照的に、「電話勧誘販売」の相談は957件と前年度比10.4%増加しました。
電話勧誘販売に関する相談は、2016年度の409件から2021年度には940件まで増加した後、2022年度には732件へと一旦減少しました。しかし、その後は3年連続で増加し、2025年度は957件と2021年度を超えて過去10年間で最多を記録しました。10年前の2016年度と比較すると約2.3倍(約2.34倍)の規模へ拡大しています。相談内容の約8割は「クーリング・オフ関係」(447件)、「書面不交付・不備」(177件)、「解約関係」(160件)で占められています。
電話勧誘の方法にも、デジタルツールを利用した事例がみられます。従来型の固定電話等への勧誘だけでなく、「興味を持って登録したSNS等で、会議用アプリの参加URLが送られてきて、個別に勧誘を受けた」といった会議用アプリ等を利用した勧誘の相談が目立っています。商品別では、副業支援コンサルタントなどを含む「その他の役務」が426件と電話勧誘全体の44.5%を占め、教養・娯楽(146件)や情報商材を含む「情報処理・提供」(98件)が続いています。報告書には、ネットの副業検索からSNS登録を経て電話勧誘を受け、資金振込後に事業者の実態(詐欺業者の可能性)を疑ってクーリング・オフを求めた事例などが掲載されています。
一方、電話勧誘以外で増加率が大きかったのが「特定継続的役務提供」と「訪問購入」です。特定継続的役務提供の相談は前年度比19.8%増の732件となり、役務別では「教育・エステ」が約9割を占めました。エステティック(257件)や美容医療(187件)が多く、店舗の相次ぐ閉店を受けて中途解約を申し出たものの、返金が申し出から半年程度先になると案内された事例も掲載されています。また、消費者の自宅等を訪れて物品を買い取る「訪問購入」の相談も232件と前年度比28.2%増加し、2019年度(96件)から約2.4倍へ増えました。貴金属や身辺細貨品などの売却を巡るクーリング・オフ相談が過半を占めています。
訪問販売や通信販売の相談が前年度を下回る一方、SNSから会議用アプリへの誘引を伴う電話勧誘や、長期役務、訪問購入などの相談が増加しています。単なる相談件数の増減にとどまらず、デジタルツールの利用に伴う勧誘経路の変化や契約形態の多様化が、消費者トラブルの実態に反映されています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













