食品ロス削減に取り組む人74.6% 政府目標80%に届かず、期限重視の購入41.3%

2026年10月19日 14:27

画・消費税増税前、駆け込み消費。3人に1人がまとめ買い予定。日用品が6割。

スーパーの青果売り場に並ぶ野菜や果物。消費者庁の5,000人調査では、食品ロス問題を認知し、削減に取り組んでいる人の割合は74.6%となり、政府目標の80%を下回った。消費予定に関係なく期限の長い商品を選ぶ人も41.3%に上った。(写真は資料画像)

今回のニュースのポイント

消費者庁が公表した調査結果(全国15歳以上5,000人対象)によると、食品ロス問題を認知し、かつ削減に取り組んでいる人の割合は74.6%となり、前年の77.2%から2.6ポイント低下しました。政府が掲げる「80%」の目標を下回る結果となっています。食品ロスへの認知や理解と、購入時の期限選択に関する回答との間に違いがみられました。

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 家庭や店舗における食品廃棄が課題となる中、消費者の認識と実際の購買行動とのバランスが注目されています。消費者庁が10月15日に公表した「令和8年度第2回消費生活意識調査結果」によると、食品ロス問題を認知した上で削減に取り組んでいる消費者の割合は74.6%にとどまり、政府が政策目標として掲げる目標水準に届いていない実態が明らかになりました。

 本調査は、全国の15歳以上の男女5,000人を対象に、性別・年代・地域を人口構成比に応じて割り振り、2026年9月3日から7日にかけてインターネットで実施されたものです。調査によると、食品ロス問題を「知っている」(よく知っている、ある程度知っているの合計)と答えた割合は79.1%でした。年代別では70歳代以上が90.5%と最も高かった一方、30歳代では65.2%と最も低い結果となりました。

 政府が2025年3月に閣議決定した「第2次食品ロスの削減の推進に関する基本的な方針」では、食品ロス問題を認知し、かつ削減に取り組む消費者の割合を「80%」とする目標を設定しています。今回の調査でこの条件を満たした割合は74.6%となり、前年度の77.2%から2.6ポイント低下して目標を5.4ポイント下回りました。過去の調査では2023年度が76.7%、2024年度が74.9%、2025年度が77.2%と推移しており、年によって変動がみられます。

 日常の購買行動においては、期限の選択に関する回答が分かれました。食品を購入する際、「消費予定に関係なく、なるべく期限の長い商品を購入している」と答えた人は41.3%に上りました。一方、「消費予定が近いものは、なるべく期限の短い商品を購入している」は29.4%、「意識していない」は28.8%でした。期限の長い商品を選ぶ人の割合は前年度の44.9%から3.6ポイント低下し、今回も約4割の回答者が消費予定に関係なく長めの期限を選ぶと回答しました。

 期限表示に関する理解度については、賞味期限・消費期限を「理解している」(よく理解している、ある程度理解しているの合計)とする回答が73.0%(前年度76.6%)でした。自己評価に基づく数値ではあるものの、7割以上が期限表示を理解していると回答した一方、食品購入時には消費予定に関係なく期限の長い商品を選ぶ人も4割を超えており、期限への理解と商品選択の間には違いがみられます。

 また、家庭で余った食品の寄附(フードドライブ等)については、「寄附をしたくない」との回答が36.3%を占めました。年代別では30代(48.2%)や40代(44.9%)で寄附に消極的な割合が相対的に高い傾向が示されています。寄附を促すために効果的と思う取り組み(複数回答)としては、「適切な温度管理や衛生管理」(31.4%)や「スーパーや自治体施設等への回収ボックス設置」(29.1%)が挙げられました。

 今回の調査結果は自己申告に基づく意識や行動の割合を示したものであり、実際の食品廃棄量の増減を直接証明するものではありません。しかし、目標到達に向けては、問題の周知にとどまらず、手前取りの浸透や余剰食品の寄附環境の整備など、日々の生活の中で無理なく実践できる仕組みづくりが引き続き求められそうです。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)