外食のご飯、6割超が食べ残し削減の仕組みに利用意向 小盛り・量表示に需要、鈴茂器工調査

2026年10月10日 19:52

お米イメージ

炊きたてのご飯のイメージ。鈴茂器工の調査では、外食時にご飯を少なめに頼みにくい場面があると回答した人が46.5%に上り、63.5%が食べ残し削減につながる仕組みの利用意向を示した。(画像:鈴茂器工株式会社のプレスリリースより)

今回のニュースのポイント

寿司ロボットやご飯盛付けロボットを手がける鈴茂器工は2026年10月6日、「外食利用時のご飯(ライス)の食べ残しに関する調査2026」の結果を発表しました。米の価格変動を経ても52.5%が「もったいないという気持ちは変わらず強い」と回答する一方、46.5%が外食時にご飯を少なめに頼みにくい場面があると回答。さらに63.5%が食べ残し削減につながる何らかの仕組みの利用を希望しました。10月の「食品ロス削減月間」を背景に、消費者庁が公表する2024年度の全国食品ロス推計(年間461万トン)なども考慮すると、外食産業における食品ロス対策は意識啓発にとどまらず、注文環境や店舗設備の工夫が重要な課題として浮き彫りになっています。

本文
 寿司ロボットなどを手がける食品機械メーカーの鈴茂器工は10月6日、「外食利用時のご飯(ライス)の食べ残しに関する調査2026」の結果を発表しました。調査では、提示された食べ残し削減の仕組みのいずれかを「利用したい」と回答した人が63.5%に達したほか、注文時に「ご飯を少なめに」と頼みにくい場面があると答えた人が46.5%に上りました。意識の高さだけでなく、店舗側で無理なく適量を選べる注文環境や仕組みの導入が求められている実態がうかがえます。

 今回の調査は2026年9月11日から12日にかけて、全国の20歳から69歳までの男女400人を対象にインターネットリサーチで実施されました。そのうち「年1回以上外食を利用する」と回答した301人のデータを抽出して分析が行われています。本調査は一般の消費者を対象とした特定の集団における意識調査であり、外食利用全体の動向や店舗側の削減効果そのものを直接証明した統計ではない点に留意が必要です。

 近年続いた米の価格変動と「もったいない」意識に関する設問では、52.5%が「価格が上がっても下がっても、もったいないという気持ちは変わらず強い」と回答しました。また、約9割の回答者が家庭や外食でご飯を残すことに何らかの罪悪感を抱いていると答えています。米価の上下にかかわらず、食品を粗末にしないという意識は多くの消費者に深く定着していることが示されています。

 直近1年間で外食時のご飯の食べ残しが「減ったと感じる」と答えた人は全体の21.9%でした。減少したと回答した人にその理由を複数回答で尋ねたところ、「小盛り・少なめなど自分に合った量を選べる店が増えた」が57.6%で最も多く挙げられました。次いで「米の高騰や食品ロス意識の高まり」が40.9%、「注文時に量が明記され把握できるようになった」が22.7%と続いており、注文時の工夫や情報提供が行動変化を後押ししている状況が自己申告のデータから読み取れます。

 一方で、外食時に「ご飯の量を減らしてほしい」と言いにくい場面があると答えた人は46.5%と半数近くに達しました。具体的には「一人で入る店」(30.7%)や「上司や取引先と一緒の時」(24.3%)、「初めて訪れる店」(17.9%)などが挙げられています。消費者が残さず食べたいという気持ちを持っていても、利用シーンや対面でのやり取りに対する心理的ハードルが、適切な量の注文を妨げる要因となっていることが浮き彫りになりました。

 食べ残し削減につながる仕組みについて、提示された施策のいずれかを「利用したい」と答えた191人(全体の63.5%)に最も利用したい仕組みを尋ねたところ、「『小盛り』『ひと口』など細かなサイズを選べる」が42.4%で最多となりました。次いで「メニューに具体的な数字や原寸大の写真で量が明記されている」が38.2%、「自動盛付け機やセルフコーナーでグラム単位の適量を選べる」が19.4%となりました。提示された選択肢への高い意向は、消費者が自分の適量を正確に把握し、気兼ねなく選べるシステムを望んでいることを示しています。

 10月は政府が定める「食品ロス削減月間」であり、10月30日は「食品ロス削減の日」とされています。消費者庁が公表した2024年度の全国食品ロス量推計によると、年間発生量は461万トンで、うち外食産業などの事業系食品ロスは237万トンを占めています。外食における食べ残しを削減するためには、消費者の個人的な意識だけに頼るのではなく、少なめサイズのメニュー化や盛付け量の明示、盛付けロボットなどの導入といった、外食店舗側における注文・提供環境の整備が実効性のある検討課題となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)