ブラジルのスマートシティ開発プロジェクトにNECが参画

2011年06月14日 11:00

 NECは、建築・石油・エネルギー・不動産・環境エンジニアリング等を手がけるブラジル大手企業グループ「オーデブレヒト」の傘下で都市開発を進める「アリーナコンソーシャム」と協力し、ブラジルの中核都市ペルナンブッコ州の州都レシフェ市近郊で計画のあるスマートシティ開発プロジェクトに参画する。

 同地域は、2014年開催予定のサッカーワールドカップのための新たな競技場の建設が予定されており、ペルナンブッコ州は、その周辺地域をイベント終了後も継続して発展できる次世代スマートシティとして都市開発することを計画。同州知事立会いのもとで調印された覚書に基づき、NECは、アリーナコンソーシャムと共同で「クラウドコンピューティング等を活用した電子政府」「インテリジェントエネルギーシステム」「様々な大規模イベントに耐えるICTインフラの構築」など、観光、物流の中核拠点として継続的に発展できるICTを駆使した次世代都市インフラの提案をする。

 NECは世界30ヶ国に導入実績のあるパブリックセーフティ、RFIDなどのセンシングデバイス活用ソリューション、国内外で実証中のスマートハウスや蓄電等の環境・エネルギーソリューションなどのソリューションを有しており、また国内のみならず、中国の物聯網(国家情報通信技術戦略プロジェクト)、オーストラリア政府ICTプロジェクト、米国最大の電力技術研究所であるEPRIの大規模蓄電システム実証実験、イタリア大手電力会社との次世代スマートグリッドシステムの共同開発等で培っている経験をもとに、同プロジェクトに取り組むという。

 今後、この取り組みをもとに、スマートシティソリューションのパッケージ化を進め、上期中には世界5極の地域統括会社やコンピテンスセンターを核として、新興国を中心に構想が進んでいるスマートシティに対し、地域ニーズに即した提案活動を展開する。