小野薬品工業とオンコセラピー・サイエンス、ライセンス契約を締結

2011年03月31日 11:00

 大阪市に本社を置く医薬品の開発大手の小野薬品工業は29日、遺伝子および遺伝子産物、またそれに関与する疾患の研究、治療法の開発などを行うオンコセラピー・サイエンス(以下、OTS社)と、肝細胞癌をはじめとしたすべての癌腫を対象とした治療用ペプチドワクチンに関するライセンス契約を締結したことを発表した。

 今回のライセンス契約の締結に伴って同社は、3種類のオンコアンチゲン(がん細胞に特異的に発現し、増殖能などがん細胞に必須の機能を有する一方、正常細胞には極めて発現の低い分子で、細胞傷害性T細胞から認識される抗原性を持った腫瘍特異的な標的分子)由来のペプチドを用いた癌治療用ペプチドワクチンに関し、日本・韓国・台湾における独占的な開発・製造・販売権を取得。OTS社に対しては契約一時金ならびに、今後、同剤の開発進捗に応じたマイルストンを支払っていくことになる。また、上市後は売上高の目標達成に応じたマイルストンおよび売上高に応じたロイヤルティを支払う。尚、同社は今後の開発状況によってライセンスのテリトリーを全世界に拡大できるオプション権を有する。