茶系飲料、今春も次々に新製品が登場

2013年03月26日 08:02

 春夏に向け、飲料メーカーは新たな新製品を次々に発表している。なかでも、茶系飲料のラインアップは今年も多く、各社、力を注いでいるカテゴリーであることが伺えるようだ。

 伊藤園<2593>は、香料や調味料を一切使わず、急須でいれたお茶の味わいを追求し、常においしさを磨き続けている茶系飲料のトップブランドである「お~いお茶」から、こだわりの逸品「お~いお茶 ぞっこん」を3月18火から発売している。同製品は良質な茶葉を見極め、おいしさを最大限引き出し上げることができる熟練した職人が、原料の選定を行い、丹念につくり上げるという技術を応用し、香り高く深い味わいに仕上げた緑茶飲料。原料となるお茶の仕上げ加工時に茶葉を形や重さごとに分け、それぞれに適した火入れを行う「新・後火(あとび)仕上げ」製法と独自の抽出技術を採用することで、急須でいれたような豊かな香りと深くまろやかな味わいを実現している。また、3月25日には抹茶を新たに加え、6種類の国産原料をブレンドした「お~いお茶 抹茶入り玄米茶」の販売を開始。同製品は米・緑茶・抹茶・とうもろこし・はと麦・大麦の6種類の国産原料をブレンドすることで、甘み豊かでまろやかな味わいに仕上げている。また、米の表面を焦がさずに芯までしっかり焼き上げる焙煎方法で、心地よく香ばしい香りを引き出しており、急須で入れたようなまろやかな味わいを実現しているという。

 アサヒ飲料は、「十六茶」ブランドから糖の吸収をおだやかにする特定保健用食品「アサヒ 食事と一緒に十六茶 PET250ml」、「アサヒ 食事と一緒に十六茶 PET2L」を2月より発売している。20年間培ってきた「アサヒ 十六茶」独自の焙煎・ブレンド技術で実現、配合した食物繊維(難消化性デキストリン)のはたらきにより、食事と一緒に飲むことで、糖の吸収をおだやかにし、食後の血糖値の上昇を抑制することができる。

 また、サントリー食品インターナショナルは、同社の人気緑茶ブランド伊右衛門から「伊右衛門 JAPAN ESPRESSO」を5月14日より全国で新発売する。同製品は、「疲れた時に甘いものでひと息つきたい」という声に着目して開発した、抹茶の深みと黒蜜のほのかな甘さが愉しめる新しいタイプの緑茶飲料。日本の緑茶文化の原点である抹茶をたっぷり使用し、エスプレッソコーヒーのような濃厚な味わいの“和のエスプレッソ”であることを伝えるため、商品名は「JAPAN ESPRESSO」としている。

 さらに飲料メーカーではないがドクターシーラボは、アンチエイジング効果が高いことで話題のごぼう茶に健康と美容を意識した3種の茶葉と美肌や冷えにも効果的な素材をプラスした健康ブレンド茶『ごぼう茶』を4月18日に発売する。同製品は鹿児島県の契約農家で栽培された良質なごぼうを使用。ごぼうは食物繊維とポリフェノール(抗酸化成分)を豊富に含む、栄養価に大変優れ、風味高い野菜で、その風味をより香ばしくするために桜島の溶岩プレートを利用して熱を加え、じっくり焙煎している。また、脂肪の分解をサポートする「プーアル茶」、脂肪の吸収を抑える「ウーロン茶」、血糖値の上昇を防ぎながら糖の吸収を抑え、アーユルヴェーダの健康茶として名高い「サラシア茶」の3種をブレンド。さらに、美肌効果のある「ハトムギ」、冷え性にもうれしい「生姜」を配合し、体の芯から温まるポカポカ美容としての効果があるという。

 茶系飲料市場は微減増はあるもののここ数年、安定した売り上げを維持している。そのため飲料メーカー各社は、茶系飲料の看板ブランドを持っていることが多く、そのラインから派生したような新製品を毎年開発、発売している傾向がある。2013年も茶系飲料のさらなる価値向上と販売促進を図るべく、多くの新製品発表が行われている。夏に向けてこれからコンビニや自販機で飲料水を購入する機会が多くなるため、さらに競争が激化することは否めない、どの製品が抜きんでるのか、注目していきたい。(編集担当:宮園奈美)