7インチのWindowsタブレットは登場するのか?

2013年04月07日 15:19

 米マイクロソフトの「Surface RT」。満を持して日本でも発売されて以来、話題を集めている最新のタブレット端末だ。Surface RTの強みは、何といってもノートPC的な運用ができるところにある。Windows8を搭載し、アプリケーション面での制限はあるものの、Officeによる資料作成も行えるので、モバイル環境でビジネスを行っている人たちにはとくに重宝されているようだ。しかしながら、万人ウケする製品ではなく、販売はいささか伸び悩んでいるようだ。

 販売が苦戦している大きな理由の一つが、その「大きさ」にある。10.6型という大きさでは、電車やバスの車内、狭い場所で使用する際には少々使いづらい。先行するipadに比べると、スマートさに欠ける印象が残ってしまう。

 もともと「Surface RT」は明確なターゲットを想定して開発されたものであるから、一般ウケしない反応は最初から織り込み済み。と、マイクロソフト側は自信を覗かせるコメントをしてはいるものの、本音はそうでもないらしい。

 その証拠に、マイクロソフトは先日、Windows8のハードウェア認定要件を変更することを明らかにしたのだ。マイクロソフトはこれまで、タッチ対応のアプリケーションにおいての最低画面解像度を1366×768ピクセルがとしてきたが、1024×768ピクセルに緩和した。

 これについて、マイクロソフト側からは「新しいガイドラインは低い解像度を推奨するものではない。実際、ユーザーは高い解像度によって素晴らしいWindows体験を得ることを求めている。しかしながら、特定の市場向けの設計を模索している開発メーカーには、今回の解像度の緩和が有効にはたらく場合もあるだろうと考えている」と声明を発表している。

 負けを認めたくはないけれど、Windowsタブレットの低迷に比べて、「iPad mini」や「Nexsus 7」などの7インチタブレットの市場が大いに盛り上がっている現状を無視はできないというところだろう。

 マイクロソフトにしてみれば「Windows Phone」で7インチの領域をカバーする選択肢もあったはずだが、認定要件を変更してでも、Windows8で勝負するのは大きな決断といえる。ともあれこの決断によって、タブレットメーカー各社は晴れて、iPad mini と競合できる7インチサイズのWindows8タブレットを開発可能になった。

 これを受けて早速、7インチのWindowsタブレット端末が、6月に開催される「BUILDカンファレンス」で発表されることになるだろうという推測が飛び交っている。もしも本当に7インチサイズのWindowsタブレットが発表されるならば、タブレット市場に大きな衝撃を与えるものとなるのは間違いないだろう。(編集担当:藤原伊織)