今週の振り返り 2勝3敗、前週末比-168円で軟調だった週

2013年04月20日 15:49

 来週の展望 「5月売り」を前にして引き続き一服、軟調

 来週、4月第4週(4月22~26日)はゴールデンウィーク(GW)前の最終週。その次の週は3日間の連休の谷間で売買が少なくなり、しかも来週が終われば4月中の取引は3日おいて残り1日(30日)しかない。そのため実質上、日銀の異次元緩和、中国の鳥インフルエンザ、北朝鮮の過激な挑発、ボストンマラソンのテロ、G20などに振り回され続けた激動の4月相場を締めくくる週になる。

 今週、北朝鮮のミサイルは飛んでこなかったが、日銀がETFを買い入れて株式市況の下落を止める「日銀砲」のほうは兜町で炸裂した。15日に216億円、16日に同じく216億円と連射されたが、株価指数が後場にかさ上げされても大引け間際の利益確定売りで下がって終わるという日銀砲が撃たれた日特有のパターンを繰り返して続落し、効果にはちょっと疑問符がついた。それでも異次元の量的緩和でマネーの実弾は余っているようで、15日には「TOPIX前日比1%下落」という基準には達していなかったが日銀砲を撃っている。1%ルールにこだわらずに、必要に応じて日銀砲を撃つという方針に変わってきており、その行為の是非はともかく、株式市場にそんな下支えがあるのは心強い。

 しかし、4月から5月に月が替わるのを前に、現在の東京市場の事実上の主役である外国人投資家については不安要素がある。18日に財務省が発表した4月7~13日の週の対内株式投資は1兆5690億円という空前の規模の流入超で、東証が発表した同じ週の売買動向では海外勢が日本株を1兆5865億円買い越しており過去最高。このように外国人投資家の日本株買いは4日の日銀の異次元緩和のサプライズから12日のマイナーSQの日にかけてピークに達して日経平均を大きく押し上げたが、これから先は5月にかけてゆっくり冷えていくとみられる。

 それについて市場関係者が口にするのがアメリカにある「セル・イン・メイ(Sell in May and go away/5月売り)」というアノマリーで、「11月買い」と対になって語られる。ウォール街はユダヤ系の人が多く古代イスラエルの農業暦の麦の刈り取りの時期に由来するとか、6月、12月決算のヘッジファンドの決算対策売りが出る時期だからとか、季節要因で雇用などの経済統計が悪化しやすく売られるとか、旅行好きのアメリカ人の夏のバカンス資金、あるいは卒業式や結婚式のシーズンのプレゼントなど何かと物入りなので金融商品を現金化するなどいろいろな説があるが、いずれにしても外国人投資家が日本株を売りに出す5月はすぐそこに迫っている。昨年も4月、5月の日経平均は4月2日の10109円から5月31日の8542円までズルズルと値を崩していった。

 すでに今週、貴金属や原油などコモディティ(商品)の先物市場は大きく値崩れしており、追加委託証拠金の差し入れやポジションの解消などで後始末の資金が必要な外国人投資家が、昨年秋からの上昇相場で含み益が大きくなった保有日本株を売って手当てするというシナリオも考えられる。来週は毎朝発表される「外資系証券会社の寄り前注文動向」あたりに売りが膨らみそうな兆候があらわれていないか、注意深く見守りたい。もし「5月売り」を派手にやられたら、国内の個人投資家の参加が増えたと言ってもまだまだ外国人投資家に依存している東京市場はひとたまりもない。予兆をつかめばポジションの準備も心の準備もできる。

 来週の国内の経済指標は、24日に3月の企業向けサービス価格指数、26日に3月の全国、東京都区部の消費者物価指数(CPI)が発表される。そして主要企業の3月期決算はGW前の最初のヤマ場を迎える。23日にJFEHD<5411>、日本電産<6594>、小糸製作所<7276>、シマノ<7309>、24日にJSR<4185>、オービック<4684>、富士通ゼネラル<6755>、航空電子<6807>、任天堂<7974>、松井証券<8628>、北海道電力<9509>、25日にカゴメ<2811>、JT<2914>、スタートトウディ<3092>、クラレ<3405>、イビデン<4062>、信越化学<4063>、日立化成<4217>、中外製薬<4519>、ヤフー<4689>、日立金属<5486>、コマツ<6301>、日立建機<6305>、富士電機<6504>、オムロン<6645>、アンリツ<6754>、アドバンテスト<6857>、京セラ<6971>、川崎重工<7012>、日野自動車<7205>、三菱自動車<7211>、ダイハツ工業<7262>、コクヨ<7984>、日立キャピタル<8586>、岩井コスモHD<8707>、NECキャピタル<8793>、角川GHD<9477>、北陸電力<9505>、東北電力<9506>、26日にキッコーマン<2801>、野村不動産HD <3231>、積水化学<4204>、アンジェスMG<4563>、オリエンタルランド<4661>、資生堂<4911>、日本電気硝子<5214>、TOTO<5332>、神戸製鋼所<5406>、オークマ<6103>、豊田自動織機<6201>、日本電気<6701>、TDK<6762>、デンソー<6902>、三井造船<7003>、三菱重工<7011>、アイシン精機<7259>、マツダ<7261>、ホンダ<7267>、リコー<7752>、豊田通商<8015>、丸井G<8252>、野村HD<8604>、相鉄HD<9003>、中部電力<9502>、中国電力<9504>、四国電力<9507>、東京ガス<9531>、住金物産<9938>が、それぞれ決算発表を行う予定になっている。

 週末の26日には日銀の金融政策決定会合があり、この日1日だけで終了し黒田総裁が記者会見を行う。「政策の逐次投入はしない」と金融緩和策を全部一気に出してきた3~4日の前会合からまだ20日余りで、政策金利も含めて新しいものは何も出てこないという見方が有力だが、何かあるとすれば、G20を受けて記者会見で黒田総裁が海外を意識したコメントを発信するかもしれない。
 
 海外の経済指標は、22日にユーロ圏の4月の消費者信頼感指数速報値、アメリカの3月の中古住宅販売件数、23日に中国の4月のHSBC製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値、ユーロ圏の4月の製造業、サービス部門の購買担当者景気指数(PMI)速報値、アメリカの2月の住宅価格指数、3月の新築住宅販売件数、4月のリッチモンド連銀製造業指数、24日にアメリカの3月の耐久財受注、26日にユーロ圏の3月のマネーサプライ、アメリカの1~3月期の実質国内総生産(GDP)速報値、4月のミシガン大学消費者態度指数確報値が発表される。