医薬品ネット販売 政府 時間掛けず結論

2013年06月03日 19:11

 インターネットでの医薬品販売について、菅義偉官房長官は3日の記者会見で「結論を出すのに、そんなに時間をかける気はない」と早期に厚生労働大臣ら関係4閣僚で結論を出す意向を語った。

 菅官房長官は「できるだけ早くに結論を出すべきだろうと思う」とも語った。

 そのうえで菅官房長官は「さまざま意見はあるようだが、安全性も十分配慮しながら、関係省庁で議論が進められているので、政府として調整して行こうということだ」とした。

 安倍晋三総理が予定している成長戦略の講演に盛り込めるかどうか、菅官房長官が「時間をかける気はない」と断言したことから、講演に間に合わせる可能性が高い。

 医薬品のネット販売については厚生労働省は副作用の危険度を踏まえ、安全性の確保を図るため「対面販売を原則」とし、副作用の危険度の高い第1類医薬品や2類医薬品の通信販売は一部の例外を除き、認めてこなかった。

 しかし、最高裁が今年1月11日に医薬品の通信販売を厚生労働省が省令規制したのは「新薬事法の委任の範囲を逸脱した違法なもので無効」としたことから、事実上、副作用リスクの高い医薬品も流通するようになり、業界内でも賛否両論がある。このため安全性確保の視点で早急な新ルールが急がれている。(編集担当:森高龍二)