自民 参院選公約発表 辺野古移設も明記

2013年06月21日 09:53

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自民党は21日までに参議院選挙の公約を発表した

 自民党は21日までに参議院選挙の公約を発表した。「成長する日本、力強く復興を進める日本、領土・領海・領空を守り抜く日本を取り戻す戦い」とアピールしている。

 また「経済政策・3本の矢によってデフレから脱却し、経済を成長させ、家計が潤うためには、この道しかない。そう確信している」とアベノミクスで進むことが日本の成長にとって正しい選択であることを強調した。あわせて、政治の安定のために「ねじれの解消」をアピールしている。

 公約では東日本大震災からの復興への加速を筆頭にあげ「復旧・復興を最優先させる」としている。東電福島第一原発事故においては除染から廃炉までの筋道を明らかにし、事業展開を加速化する。

 公約の2番目に経済をあげた。「縮小均衡の分配政策から成長による富の創出への転換を約束した。3本の矢を一体的に推進し、持続的成長への道筋を確かなものにする」としている。

 また「今後10年間の平均で名目GDP成長率3%程度、実質GDP成長率2%程度の成長実現をめざす」とした。

 公約では「ひとり一人の雇用と所得の増大をめざし、企業が世界で一番活動しやすい国にする」としている。そのため、「思いきった投資減税、法人税の大胆な引き下げ」などを実施。「リーマンショック前の設備投資水準の年間70兆円(昨年度63兆円)を今後3年間で回復する」などとしている。

 資源・エネルギー政策では「原発の安全性は原子力規制委員会の専門的判断に委ねる」とし、政治介入しないことを明記した。そのうえで「安全とされた原発の再稼動については国が責任を持ち、地元自治体の理解が得られるよう最大限努力する」としている。

 3番目の公約は地域の活力を取り戻す。「今後5年間で、失業期間6ヵ月以上の人を2割減少させる。2020年までに20歳から64歳までの就業率を現在より5%引き上げ、80%にすることを目標にするなどとしている。

 4番目には農村漁村の底力を取り戻す。農商工連携・地産地消・6次産業化を推進し、2020年に6次産業の市場規模を現在の10倍にあたる10兆円に拡大させることをめざすとした。

 5番目に外交・防衛をあげた。「TPPなどの経済連携交渉は国益にかなう最善の道を追求する」とした。また、「自衛隊・海上保安庁の人員、装備を強化するとともに、必要な防衛技術、生産基盤を確保する」としている。

 課題の普天間飛行場の移設については「抑止力維持と地元負担軽減実現へ、名護市辺野古への移設を推進し、在日米軍再編を着実にすすめる」と明記した。

 6番目に安心をあげた。「世界で一番安全な国を創る」としている。治安・テロ対策の強化、国土強靭化の推進、地球環境の保全、持続的な社会保障制度の確立(消費税は全額、社会保障に使う)。

 7番目に教育をあげた。教育再生を断行するとした。基礎学力の向上と英語教育の抜本改革、理数教育の刷新、CT教育の充実をあげた。領土教育も充実するとした。

 8番目に「国民のための政治・行政改革を」とした。衆議院議員の0増5減とさらに比例定数の30削減を行うとした。また、「多様な民意の反映をより可能とする抜本的な変更の実現をめざす」と選挙制度改革への取り組みを約した。

 9番目、公約の最後に「時代が求める憲法を」と憲法改正をあげた。「憲法を国民の手に取り戻す」としている。特徴的なのは、天皇を元首と追記。国旗・国歌・元号の規定も追記。自衛権を明記し、国防軍を設置。領土の保全義務を規定。憲法改正発議要件を緩和(衆参それぞれ、現行3分の2の規定を過半数に変更する)などをあげている。(編集担当:森高龍二)