【今週の展望】7月相場の焦点はやはり「内需と政策」か

2013年06月30日 20:11

 7月第1週(1~5日)は5日間の取引。激動の2013年も折り返し点で下半期に入る。海外市場では、7月1日は香港市場が香港特別行政区成立記念日(返還記念日)で休場するので3連休。カナダ(カナダ・デー/連邦自治開始記念日)、タイ(バンクホリデー)も休場になる。4日はアメリカでは独立記念日の休日で、NY市場は3日は短縮取引、4日は全日休場になる。
 
 国内の経済指標は、1日は取引時間前に4~6月期の日銀短観の発表がある。調査は6月時点。国税庁からは土地の路線価が公表される。6月の大手百貨店売上高速報も出る。2日は6月のマネタリーベース、5月の毎月勤労統計調査、5日は5月の景気動向指数(一致指数、先行指数)、6月の携帯電話契約件数が、それぞれ発表される。
 
 新規上場は、1日は不動産業のトラストHD<3286>が東証マザーズと福岡Qボードに、そして3日は注目の超大型IPO、サントリー食品インターナショナル<2587>が東証1部に上場する。
 
 主要企業の決算は、2月期決算の小売業や外食・サービス業の第1四半期(3~5月期)が中心。1日はJCOMHD<2462>の5月期本決算、キューピー<2809>の11月期第2四半期、象印<7965>の11月期第2四半期、カスミ<8196>の2月期第1四半期、フジ<8278>の2月期第1四半期、2日はハニーズ<2792>の5月期本決算、良品計画<7453>の2月期第1四半期、スギHD<7649>の2月期第1四半期、ケーヨー<8168>の2月期第1四半期、丸栄<8245>の2月期第1四半期、ユニーGHD<8270>の2月期第1四半期、3日はアスクル<2678>の5月期本決算、不二越<6474>の11月期第2四半期、マックスバリュ東海<8198>の2月期第1四半期、CFSコーポレーション<8229>の2月期第1四半期、イズミ<8273>の2月期第1四半期、イオンモール<8905>の2月期第1四半期、ミニストップ<9946>の2月期第1四半期、4日はセブン&アイHD<3382>の2月期第1四半期、USEN<4842>の8月期第3四半期、ファミリーマート<8028>の2月期第1四半期、天満屋ストア<9846>の2月期第1四半期、5日はローソン<2651>の2月期第1四半期、ユニオンツール<6278>の11月期第2四半期、オンワードHD<8016>の2月期第1四半期、マルエツ<8178>の2月期第1四半期、ダイエー<8263>の2月期第1四半期、吉野家HD<9861>の2月期第1四半期の決算発表がそれぞれ行われる予定になっている。
 
 1日は世界遺産登録後初の富士山の山開き。タイとマレーシアからの訪日観光客がこの日から観光ビザ免除になる。1日に日立金属<5486>と日立電線<5812>が経営統合するが、存続会社は日立金属で日立電線株は6月26日に上場廃止済み。4日は参議院選挙の公示日で、投票日は21日。同じ4日に日銀支店長会議が開かれ黒田総裁があいさつする。5日には日銀が「生活意識に関するアンケート調査」の結果を発表する。2日には10年国債、4日には30年国債の入札が行われる。3、4日はスイスのローザンヌで、IOC委員に対する東京、イスタンブール、マドリードの開催都市計画説明会が行われる。なお、7月16日に日本取引所グループのもと東証と大証の現物市場が統合し、先物・オプションに新たな限月の追加や権利行使価格、刻み値の変更などが実施されるが、来週はそれに向けて動きがあわただしくなりそうだ。
 
 海外の経済指標は、1日は中国の6月の物流購入連合会の製造業購買担当者景気指数(PMI)、6月のHSBC製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値、ユーロ圏の6月の製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値、6月の消費者物価指数(CPI)速報値、5月の失業率、アメリカの6月のISM製造業景況指数、5月の建設支出、2日はユーロ圏の5月の卸売物価指数(PPI)、アメリカの5月の製造業新規受注、6月の新車販売台数、3日はユーロ圏の6月のサービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値、5月の小売売上高、アメリカの6月のチャレンジャー人員削減数、6月のADP雇用統計、5月の貿易収支、6月のISM非製造業景況指数、5日はアメリカの6月の雇用統計が、それぞれ発表される。マーケット最大の関心事の雇用統計の市場予測は、失業率は0.1ポイント減の7.5%、非農業部門雇用者数は1万人減の16万5000人。失業率の減少幅が大きいと量的緩和の出口論議がにぎやかになりそうだ。
 
 ヨーロッパでは1日に旧ユーゴのクロアチアがEUの28番目の加盟国になる。ユーロ導入は当分先。同じ1日にイングランド銀行の総裁がキング氏から現カナダ銀行総裁のマーク・カーニー氏に交代し、3~4日はさっそく金融政策委員会が開かれる。4日はECB(欧州中央銀行)定例理事会も開かれ、終了後にドラギ総裁が記者会見を開く。それぞれ政策金利が発表されるが、どちらも0.5%から動かない見通し。2日にはオーストラリア準備銀行理事会も開かれる。4日にはスペイン国債の入札が行われる。