日本経済団体連合会の米倉弘昌会長は参議院選挙の結果について「安倍政権のデフレ脱却・経済再生にむけた取り組みに対する国民の強い支持の現われ」と経済再生にむけた期待の現われとの認識を示した。
米倉会長は「日本再興戦略の実行、大胆な規制改革、エネルギー政策の再構築、TPPをはじめとした経済連携の推進など課題が山積しているが、とりわけ、消費税率の着実な引き上げは持続可能な社会保障制度の確立と国家財政への信認を維持するために不可欠」とし、消費税率引き上げを特に指摘した。
そのうえで「安倍政権の政策遂行に全面協力し、雇用や所得の拡大に向けても全力で取り組む」と述べた。
ただ、経団連は、労使自治を重視した労働時間法制の改革や勤務地や職種限定契約社員の普及環境づくりを求める一方、使い勝手のよい投資減税制度の構築や法人実効税率25%にむけた税制抜本改革など企業優遇とも受け取れる減税を求めており、一般国民が実際に豊かになったと実感できていない「期待」の状況下で、消費税率引き上げを早々に決めることを求めることに違和感を感じるとの声もある。(編集担当:森高龍二)