最低賃金大幅引き上げへ政府支援をと共産が要請

2013年08月07日 21:54

 日本共産党は7日、官邸を訪ね、政府に最低賃金の大幅引き上げ実現を要請した。穀田恵二国対委員長によると「菅官房長官は中小企業が元気ならないと経済は活性化しない」とし、「申し入れはきちんと受け止めたい。安倍総理に報告する。中小企業への援助など全力をあげたい」と応えたという。

 共産党は「2013年度の最低賃金について、中央最低賃金審議会の小委員会が引き上げ額を平均14円とする目安を発表したが、引き上げは2%に満たず、円安などによる生活必需品の値上がりのなかで実質低下の恐れさえある」と指摘。「現在の時給749円(全国加重平均)の最低賃金では年間2000時間働いても、年収150万円にもならない」とし、大幅な引き上げの必要を訴えた。

 特に(1)日本経団連をはじめとする経済団体に最低賃金引き上げへの妨害をやめるよう強く働きかけること(2)最低賃金引き上げを実現するために中小企業への賃金助成や社会保険料事業主負担分の軽減など抜本的な支援策をとること(3)最低賃金引き上げのためにアメリカは5年間で8800億円の中小企業支援を行っているが日本は2011年度から3年間で111億7000万円と、まともな最低賃金引き上げのための中小企業支援策がないことが大幅な引き上げの障害になっているとし「政府は抜本的な支援の立場を明らかにし、直ちに着手すべき」などとしている。(編集担当:森高龍二)