今回のニュースのポイント
王子ホールディングスが5日に発表した2027年3月期第1四半期(2026年4~6月)連結決算は、売上高が前年同期比2.4%増の4,685億8,000万円、営業利益が同4.8%増の38億8,100万円となりました。段ボール等の価格改定浸透や生産体制の再構築が奏功したほか、外貨建債権債務の評価替えに伴う為替差益の発生などにより、経常利益・最終利益ともに前年同期の赤字から黒字へ転換しました。通期業績予想および年間配当予想は従来公表値を据え置いています。
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王子ホールディングスが5日に発表した2027年3月期第1四半期(2026年4~6月)連結決算は、売上高が前年同期比2.4%増の4,685億8,000万円、営業利益が同4.8%増の38億8,100万円となりました。経常利益は56億2,900万円の黒字(前年同期は35億5,400万円の赤字)、親会社株主に帰属する四半期純利益は31億6,200万円の黒字(同51億5,700万円の赤字)を計上し、最終黒字へ浮上しました。価格改定や構造改革による営業増益に加え、為替差益の計上などが底上げ要因となりました。
損益面では、中東情勢を受けた原材料価格の高騰があったものの、国内における段ボール等の価格転嫁の浸透や王子ネピアでの生産体制再構築が寄与しました。海外事業においても、オーストリアのパルプメーカーAustroCel社の買収・連結化や円安による換算差、Oji Fibre Solutionsにおける事業撤退等の構造改革が進んだことで収益が改善しました。セグメント別では「生活産業資材」が営業利益58億3,100万円(前年同期は2億2,800万円)と大幅増益を達成したほか、「機能材」も高付加価値品の拡販などにより営業利益40億2,100万円(前年同期比41.8%増)となりました。一方、「資源環境ビジネス」は海外子会社の定期点検影響等で営業利益15億9,500万円(同32.4%減)にとどまり、「印刷情報メディア」は紙需要の落ち込みや原材料高が響き営業損失33億3,000万円(前年同期は2億5,400万円の赤字)と赤字幅が拡大しました。
2026年6月末時点の財務状況は、為替換算差や売上債権の増加などにより総資産が前連結会計年度末比403億円増の2兆7,272億6,200万円となりました。配当支払いや230億円の自己株式取得などにより純資産は同170億円減の1兆1,198億7,600万円となったものの、自己資本比率は39.8%(前期末は41.0%)を維持しました。また、純有利子負債残高に基づくネットD/Eレシオは0.9倍となり、経営目標である1.0倍以内を確保しています。なお、上限500億円の第2弾自己株式取得は5月に終了し、同月29日付で所有自己株式1億株の消却を実施しています。
2027年3月期の通期連結業績予想について同社は従来見通しを据え置きました。売上高1兆9,400億円(前期比4.2%増)、営業利益600億円(同73.5%増)、経常利益450億円(同11.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益350億円(同37.0%増)を見込んでいます。年間配当予想(1株あたり36円、中間18円・期末18円)にも変更はありません。
今回の決算では、原材料高などのアゲインストを価格改定と構造改革効果で吸収し、第1四半期として営業増益・最終黒字化を果たしました。今後は生活産業資材や機能材の収益力維持とともに、需要減少が続く印刷情報メディア事業での事業構造転換の進捗が業績改善に向けた焦点となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













