鹿島、土木好調で営業益8%増 受注高は21%増と過去最高水準

2026年08月05日 18:53

今回のニュースのポイント

鹿島建設が5日に発表した2027年3月期第1四半期(2026年4~6月)連結決算は、売上高が前年同期比1.5%減の6,400億8,900万円となったものの、営業利益は同7.8%増の405億2,200万円となりました。施工初期段階の建築工事が多く売上高は微減となった一方、国内土木工事の採算改善や海外関係会社での開発事業等の利益拡大が増益を牽引しました。通期の連結業績予想および年間配当予想は従来公表値を据え置いています。

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 鹿島建設が5日に発表した2027年3月期第1四半期(2026年4~6月)連結決算は、売上高が前年同期比1.5%減の6,400億8,900万円、営業利益が同7.8%増の405億2,200万円となりました。経常利益は同14.4%増の444億2,900万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同16.6%増の309億2,600万円を計上しました。建築工事の進捗が施工初期段階にあったことで完成工事高が減少し売上高はやや落ち込んだものの、土木事業の利益率向上や海外での開発物件売却に伴う利益拡大が増益を支えました。

 グループの建設事業受注高は、国内の活発な建設需要を捉えて前年同期比21.1%増の6,302億円へと大きく拡大しました。地域別では国内が4,863億円(前年同期比38.6%増)と大幅伸長した一方、海外は1,438億円(同15.3%減)となりました。また、当社単体においても開発事業等を含めた受注高が4,689億円(同34.7%増)に達し、国内大型案件の獲得が順調に進みました。

 セグメント別では、「土木事業」が最盛期にある大型工事の順調な進捗により売上高1,062億円(前年同期比13.3%増)、セグメント利益152億8,800万円(同56.8%増)と大幅な増収増益を達成しました。一方、「建築事業」は施工量が少ない初期段階の工事が多く売上高2,261億円(同15.2%減)、セグメント利益123億円(同24.0%減)となったものの、売上総利益率は11.3%を確保し通期計画(12.0%)に対し堅調に推移しています。海外関係会社は米国での物流施設売却などが寄与し、売上高2,405億円(同5.1%増)、セグメント利益81億3,600万円(同48.7%増)と利益を伸ばしました。

 2026年6月末時点の財政状態は、受取手形・完成工事未収入金等の回収が進んだことなどから、総資産が前期末比2,398億5,300万円減の3兆3,844億8,800万円となりました。純資産は1兆3,871億9,500万円(前期末比490億2,500万円減)となったものの、有利子負債残高が8,177億円と同154億円減少したことや総資産の縮小により、自己資本比率は40.4%(前期末は39.0%)へ改善しました。

 2027年3月期の通期連結業績予想について同社は従来見通しを据え置きました。売上高2兆9,000億円(前期比5.5%増)、営業利益2,000億円(同16.9%増)、経常利益2,060億円(同14.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,700億円(同4.1%減)を見込んでいます。年間配当予想(1株あたり146円、中間73円・期末73円)にも変更はありません。

 今回の決算では、建築工事の施工進捗差による減収を、高採算な土木事業や米国の不動産開発事業がカバーし、着実な増益を果たしました。国内での受注高が約4割増と高い水準で推移しており、将来の売上基盤となる豊富な手持ち工事の積み上げが進んでいます。今後は資材高や人手不足の影響を注視しつつ、施工初期段階にある建築案件の本格化に伴う業績拡大ペースが焦点となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)