【今週の振り返り】シリア攻撃するかしないかで271円下げた週

2013年08月31日 20:11

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夏の終わりの地政学的リスクは、リスク回避の円買いや原油高で「遠くの戦争は買い」とはならず

 前週末23日のNYダウは続伸し46ドル高で15000ドルの大台回復。新築住宅販売件数が前月比13.4%減で市場予測を下回ったが、「指標が悪いほうが量的緩和縮小が遠のく」という見方でダウは上昇。マイクロソフトのバルマーCEOが1年以内の退任を表明し、同社株は経営刷新期待で7%を超える上昇でNYダウのプラス寄与度+18ドル。26日朝方の為替レートはドル円は98円台後半、ユーロ円は132円台前半になっていた。

 日経平均は59.01円高の13719.56円でスタート。午前9時13分に13741円をつけた後マイナス圏まで下がり、10時を回ると13586円まで一気に100円を超える下落。その引き金は「米英、シリア攻撃準備か」という速報で、原油価格に影響するので「遠くの戦争は買い」とはいかない模様。しかし上海、香港市場がプラスで始まった10時30分すぎから再びプラス圏まで100円以上も上昇し、その後は前日終値近辺でもみあい前引けはマイナス。後場はプラスで始まって値動きが小さくなりおおむねプラス圏の30円高以内で推移するが、午後1時30分すぎから小幅のマイナスに。それでも後場の値幅は80円程度で、終値は24.27円安の13636.28円だった。この日、為替のドル円は98円台の中で上下40銭ぐらいしか動かなかったが、日経平均の値幅は155円もあった。TOPIXは-1.63の1140.00。売買高は15億株、売買代金は1兆2759億円で今年最低に近かった。

 東証1部の業種別騰落率の上位は不動産、その他製品、サービス、鉱業、建設、小売など。下位は電気・ガス、保険、海運、証券、空運、その他金融などだった。

 26日のNYダウは64ドル安で3日ぶり反落。その要因は地政学的リスクの高まり。ケリー国務長官が「化学兵器を使用したシリア政府にオバマ大統領は責任をとらせる決意だ」と記者会見で発言すると、耐久財受注が7.3%の大幅減で市場予測を下回り量的緩和縮小が遠のくという思惑で小高く始まっていた週明けのNYダウがたちまち下落した。ダラス連銀製造業活動指数が良かったこと、連邦政府の財政問題は10月中旬に債務上限に達すると報じられたことも投資家心理を冷やした。27日朝方の為替レートは、ドル円は98円台前半、ユーロ円は131円台半ばで、朝は円高方向に進行中だった。

 日経平均は84.53円安の13551.75円で始まり、マイナス圏の13500円台での静かな値動き。午前10時30分に上海も香港も反落スタートしたが、すぐに上海がプラスに転じ、ドル円も円安に動いて日経平均は下げ幅を圧縮。午前11時を回ると13600円台に乗せ、前引けはTOPIXともどもプラスで終える。後場は小幅安で始まったが為替の円安とともに午後1時前にはプラスに転じる。それでも上値は抑えられ、1時45分頃から下落が始まって13560円近辺まで下落する。その時間帯には国産ロケット「イプシロン」が発射直前の秒読み中に打ち上げが中止になるという出来事があった。2時30分すぎから為替の円高も加わって一段安で下落幅が100円を超える「逆噴射」ぶり。後場ピークの1時からボトムの2時52分までに161円下げた。終値は93.91円安の13542.37円と続落。TOPIXは-5.98の1134.02。売買高は17億株、売買代金は1兆4323億円で前日から持ち直した。

 値上がりセクターは16で非鉄金属、電気・ガス、空運、ガラス・土石、電気機器、パルプ・紙など。値下がりセクターは17でその他金融、石油・石炭、小売、陸運、サービス、不動産などだった。

 27日のNYダウは170ドル安で6月25日以来の安値に沈んだ。シリアへの軍事攻撃開始は不可避という観測でリスクオフの動きが急速に広がり、株が売られて米国債が買われ長期金利は低下した。消費者信頼感指数やS&Pケース・シラー住宅価格指数が小幅に改善しようと、ティファニーが市場予測を上回る好決算を出そうと戦争準備の前では影が薄い。金、原油の先物価格は高騰し、リスク回避でスイスフランや日本円が買われてドル円は一時96円台をつけ、28日朝方の為替レートはドル円が97円台前半、ユーロ円が130円台前後と円高が大きく進んだ。

 日経平均は257.34円安の13285.03円と大幅に下げて始まる。13210円まで下げてから折り返し13300円にもタッチするが、前場はおおむね13200円台で推移。後場早々、ドル円の97円割れに伴って13200円を割り込む。それでも徐々に値を戻して13200円台で安定していたが、午後2時10分すぎから為替の円安に連動して一段高になり13300円台に乗せる。13400円まであと8円まで迫るものの終値は203.91円安の13338.46円だった。TOPIXは-19.99の1114.03。売買高は19億株だが売買代金は1兆6454億円。

 業種別では鉱業セクターが唯一プラスで踏ん張った。マイナス幅が小さいセクターはゴム、空運、水産、陸運、医薬品など。大きいセクターは電力・ガス、その他金融、証券、石油・石炭、輸送用機器、鉄鋼などだった。