ひとり親家庭の救世主?非雇用型テレワーク

2013年09月23日 09:56

 国や自治体、民間企業で盛んに審議されている「テレワーク」。テレワークとは、情報通信技術を活用した、場所や時間にとらわれない働き方を意味するものである。勤務地をオフィスから自宅に移すことにより、通勤が困難な子育て世代や介護者に向いている働き方などといわれている。しかしながら、その問題点として勤務時間の管理が難しく、結果としてオフィスで働く時間より長い時間を仕事に費やす可能性もある。テレワークを推進することで、企業側は経費削減などの効果を得ることができるが、労働者側にとってのメリットはどれだけあるものなのかと疑問である。

 ところで、テレワークには、雇用型テレワークのほか、非雇用型のテレワークもある。この非雇用型テレワークは、結婚や出産などで会社を退職した女性や、シングルマザー、シングルファザーといった、ひとり親のダブルワークとして人気だ。非雇用型のテレワークとしては、自治体や企業などから執筆やホームページ作成、テープ起こしなどの仕事を請け負うことが多く、また、そのような仕事や働き方を希望する人に対するバックアップ体制も整い始めている。

 ひとり親家庭の母親、父親のダブルワーク率は、その他の家庭における割合より高い。ダブルワークによるひとり親の負担を減らし、子どもと過ごす時間を増やすことを目的のひとつとした「ひとり親家庭等の在宅就業支援事業」というものがある。これは、たとえば、昼と夜とで外で働いていたひとり親が、同事業が行う講義を受講し、在宅就業(テレワーク)のための技術を習得することにより、昼は外で働き、夜はテレワーカーとして自宅で働くことが可能となり、子どもの側にいながらも安定した収入を得られるといった効果を狙うものだ。

 この事業の運営は、自治体と民間企業もしくはNPO団体があたり、10か月から1年半程度(自治体によって異なる)、受講生に対し訓練を行い、訓練中のOJTや訓練修了後の活動支援を行っている。株式会社パソナグループ<2168>の傘下である株式会社パソナテックは、現在および過去において、いくつかの自治体と提携し、同事業に携わっている。ITおよびエンジニアリング分野に特化した派遣、請負、人材紹介を事業とする同社では、訓練を修了した者に対し、テレワーカーとしての活動支援だけではなく、派遣などの求人案件を紹介することもあるという。

 また、ひとり親に限らず、テレワーカーを目指す母親に向けた講座が10月に開講予定である。CG、Webなどのクリエイター養成スクール運営や大学・大学院事業を行うデジタルハリウッド株式会社では「子育てと両立して、自宅で仕事をしたい」という母親を対象とした『Webデザイナー専攻ママ専用クラス』を、10月26日より開講する。受講期間は6か月であり、受講3か月目からOJTによる仕事受注が可能となる。

 子育て中の母親、父親にとって、テレワークという働き方には魅力がある。ただし、収入や仕事に要する時間は、雇用型か非雇用型かによっても大きく異なるので、どのような目的でテレワーカーを目指すのかということを熟考したうえで、選択する必要がある。(編集担当:中村小麦)