【今週の振り返り】215円も上昇した?と思えるほど停滞した週

2013年11月23日 12:32

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高値警戒感で上値が抑えられて3日連続でポイントを失い、最後は強烈な先物大口売りパンチ

 21日のNYダウは109ドル高で初の終値16000円に乗せて史上最高値更新。新規失業保険申請件数が前週比で2万1000件も減少した〃にもかかわらず〃株価は上昇した。22日朝方の為替レートはドル円101円台前半、ユーロ円136円台前半と円安進行。ECBのドラギ総裁がマイナス金利を否定して騒ぎを収め、ユーロは大幅高になった。

 日経平均は147.85円高の15513.45円の大幅高で始まるが15500円を守りきれず割り込む。前日高値から136円もマドを開けて高く始まると高値警戒感が強く上値を抑えられる。それでも午前10時30分すぎから再び円安が進んで15500円を突破し、11時に15579円まで上昇して前引けは15554円だった。

 後場もその水準で始まるが、15分ほどで下落が始まり15500円を割り込み、15400円も割り込み、マイナスに落ちて1時間弱で15307円まで約250円の大幅下落。ドル円も101円を一時割り込むほど円高方向に動いたが、それ以上に先物の利益確定・大口売りの勢いが旺盛で、やはり週末の金曜日。代わりに10年物国債の債券先物が買われていた。20分ほどでプラスに戻っても、15400円台に上げたかと思えば2時すぎには再びマイナス圏に下がるなど先物売りに翻弄されっぱなし。

 乱高下がおさまると2時台は前日比小幅高でもみあいが続き、16.12円高の15381.72円で2勝3敗、前週末から215.80円上昇して今週の取引を終えた。プラスで終わったが、前場でピークをつけて後場急落したところは半年前の5月23日の「ミニ版」と言えそうだ。TOPIXは+2.26の1248.57で、最近は日経平均に大きく離されていた上昇率が逆転しNT倍率は圧縮。日経平均が日中値幅272円の乱高下だったため、売買高は30億株の大台に乗せ、売買代金は7月19日以来の2兆9022億円にふくらんだ。

 33業種別騰落率は17対16でほぼイーブン。値上がり業種上位はその他金融、証券、電気機器、その他製造、鉱業、保険など。値下がり業種下位は鉄鋼、ゴム製品、水産・農林、空運、電気・ガス、食料品などだった。(編集担当:寺尾淳)