「伸びている営業組織」の4大特長が明らかに 営業部長300人調査

2014年02月06日 08:33

 昨今、「営業」を取り巻く環境はますます厳しくなっている。財やサービスはひと通り普及し、コストカットで「必要なものは買わない」顧客は多い。そんな中でも継続的に業績を伸ばしている営業組織には、4つの特長があることが分かった。

 調査は(株)リクルートマネジメントソリューションズが従業員500名以上の企業の営業部長・営業事業部長300名を対象に実施した。

 継続的に業績が向上している営業組織は、まず「顧客に提供する価値が明確」。伸びている組織では顧客に提供する「価値が明確である」「やや明確である」の合計が85%に達した(業績が下がっている組織では59%)一方、業績が芳しくない組織では、顧客に提供する価値が「不明確である」「やや不明確である」の割合が4割に上った。

 次に「営業活動の標準形が決められ実践されている」。伸びている組織では「標準形が決まっていて実行もできている」が4割を占めているが、業績が下がっている組織では1割にとどまった。営業のルーチンワークを標準化し、きちんと「実践すること」が業績につながるようだ。

 また業績が伸びている組織では「営業担当同士で営業のやり方・知識・スキルに関して相互に学びあう風土がある」(「ある」と「ややある」の合計)が約9割に達した一方、業績が下がっている組織では55%と差が開いた。学び合いの風土の有無は、組織の士気にも関わってくるポイントだろう。

 最後に「営業活動で得た顧客の声を営業活動の改善に活かしている」。伸びている組織では顧客の声を「積極的に活用している」「活用している」の合計が81%を占めたのに対し、業績が下がっている組織では57%と、24%の差があった。

 調査では半数の営業部長が、担当する組織の「業績向上について障害がある」と回答。理由は「営業担当・マネジャーの能力不足」「組織変革に対して抵抗し、旧来型のやり方を変られない人・組織の存在」「経営層や営業トップの方針・戦略への違和感」「組織間の連携の問題」などが目立った。営業部長ならではの苦労が、具体的に伝わる内容となっている。(編集担当:北条かや)