音楽が趣味でも5人に1人は購入金額「0円」、「CDよりライブ」が鮮明に

2014年02月15日 14:36

 日本レコード協会が発表した13年の音楽ソフト(CDや音楽ビデオ)の売上高は2704億円で、前年比87%の水準にとどまった。12年は大物アーティストらのベスト盤が好調で売上は3000億円を超えたが、13年は反動減もあって大幅にマイナスとなった。

 若い世代を中心に「CD離れ」の傾向は明白だが、音楽好きな若者の間ではCDよりも、ライブを重視する傾向が強まっているようだ。

 クロス・マーケティングが首都圏に住む15~59才の男女(事前調査で「音楽鑑賞」または「楽器演奏」が趣味と回答した694人)に調査したところ、音楽が趣味と答えた人のうち「CDを購入する」と回答したのは68%。次いで多かったのは「音楽を購入しない」で26%、「有料の音楽配信サービスで購入する」は25%だった。音楽好きでもCDを買う人は7割にとどまり、4人に1人は全く購入していない。

 音楽好きなのに、音源を買わないのはなぜか。理由の1位は「YouTubeなどの動画視聴サイトで鑑賞できるから」(48%)が最多で、「レンタルをするから」(37%)「価格が手ごろではないから」(32%)と続く。音楽が趣味という人たちでも、CDの入手にはあまり拘らないようだ。性年代別でみると、「動画視聴サイトで鑑賞できるから音楽を購入しない」と回答した割合は、男子高校生が41%で最も高かった。

 音楽は好きだけど、CDにお金はかけない。アンケートでは、1ヶ月あたりに音楽鑑賞にかける金額は「1000円未満」と回答した人が4割と最多で、「0円」と回答した人も21%と5人に1人にのぼった。

 CDを聴くよりも、ライブを重視する若者が多いようだ。音楽が趣味の人のうち、6割は「直近1年以内にライブに行った」と回答。特に大学生はライブ・コンサートに行った経験が最も高くなっている。中でも女子大学生では、1年に1回以上行ったという人が7割以上。CDで聴くよりもアーティストと同じ空間を共有できるライブを楽しみたいという傾向は、今後も若者を中心に強まっていくだろう。(編集担当:北条かや)