インターンシップ参加後の企業からの働きかけでは、キャリア形成の相談に応じてくれたり社員やインターンシップ生同士の交流の場を設けるなど、フレキシブルな対応が歓迎される一方で、頻繁な連絡やメルマガ・宣伝メールの一斉送信など画一的な対応には好感が持たれないことがわかった。人材コンサルティング会社のジョブウェブが2015年度卒のジョブウェブ会員の学生を対象に調査を実施した。
インターンシップ参加後、企業からの働きかけを受けたことがあるかに関しては、6割が「ある」と回答していた。企業からの働きかけのうち「嬉しかった内容・いまいちだと思った内容」をそれぞれ尋ねたところ、まず嬉しい内容に関しては、他のセミナーやインターンシップ、今後の選考情報などの案内、社員との個別面談、社員・参加学生との交流会などが挙げられていた。またインターンシップ参加者限定のセミナーや優先選考等といった特別対応も好評のようだった。
具体的な学生の声を紹介すると、「サマーインターン生向けの選考フローを紹介してくれる。また、社員さんとの交流があり、自分のキャリアの相談に乗ってくれる」「セミナーの誘いや、近況を相談するための場を設けてくれること」「社員との座談会、自己分析セミナー、面接対策講座などありがたく思う」「交流会。特に、社長のセミナーを受けさせて頂いたのが、とても為になりました」「自分のキャリア形成についての相談。社員との交流会の設定」「インターン後にみんなで集まる交流会を開いてくれることや、個別でも就活についての相談に乗ってくれること」など、キャリア形成についての個別相談や、社員およびインターン生同士の交流の場を設けてくれるなどといった配慮が歓迎されていることがわかる。
一方、いまいちだと思う内容に関しては「頻繁な連絡」「興味がないセミナーや選考の案内」「地域的に参加が難しいセミナーの案内」などが挙げられていた。具体的には「一斉送信の宣伝のメール(自社製品や、セミナー情報など)をいただいても読もうという気持ちにはなりませんでした」「1日または短期間に何回もしつこくメール、電話をしてくるのは違うと思う」「商品や有料のセミナーを進めてくる」「メルマガのみの対応」などで、過剰すぎたり画一的なフォローは敬遠されていることがうかがわれた。
採用におけるミスマッチを未然に防ぐためにも有効なインターンシップ制度。企業側は面接だけでは知ることのできない学生の素顔を見ることができ、学生側も企業風土を肌で感じることができるなどメリットが多い。このインターンシップ制度を最大限活用して自社に有益な人材を確保するには、インターンシップ後の適切なフォローが重要になるのだろう。(編集担当:横井楓)