全国「道の駅」のiPhone接続調査によると、最もLTEの接続率が高かったのはKDDI(au)で、次いでNTTドコモ、ソフトバンクの順だった。LTEデータ通信のダウンロード速度もauが最も早く26.41Mbps、NTTドコモは19.88Mbps、ソフトバンクモバイルは14.01Mbpsとなっていた。日経BPイノベーションICT研究所が行った「全国『道の駅』iPhoneのLTE接続調査」結果によるもの。
調査では、観光振興や地域の活性化の切り札として注目を集める「道の駅」の通信環境の実態を把握するため、現在開業している全国1004カ所すべての「道の駅」において、NTTドコモ、au、ソフトバンクモバイルの携帯電話主要3事業者が提供するiPhone 5sのLTE接続率とデータ通信速度の実態を調べた。
「道の駅」において、iPhone 5sの接続状況を調べたところ、LTEの接続率が最も高かったのはauの91.7%(921カ所)、次いでNTTドコモ74.2%(745カ所)、ソフトバンクモバイル52.5%(527カ所)だった。エリア別でみるとauは「首都圏」「北陸」では100%、ほかの地域でも「中国」を除いてauが上回っていた。auは、遠くまで電波が届く性質を持っている800MHz帯のLTE基地局の設置数が多く、「道の駅」は山間部などに設置されているところが多いことが好結果につながったとみられている。
LTE、4G、3Gを合わせた接続率は、NTTドコモが99.9%、auが99.6%とほぼ100%に近かったのに対し、ソフトバンクモバイルは97.7%だった。圏外だったエリアで見ると、11エリア中、NTTドコモは1エリアのみ、auは2エリア、ソフトバンクモバイルは5エリアだった。圏外だった「道の駅」の数は、NTTドコモが1、auが4、ソフトバンクモバイルが23となった。
通信速度では、LTEデータ通信のダウンロード速度が最も速かったのはKDDI(au)26.41Mbps、NTTドコモは19.88Mbps、ソフトバンクモバイルは14.01Mbpsだった。一方、アップロード速度はKDDI(au)が7.20Mbps、ソフトバンクモバイルが5.18Mbps、NTTドコモが4.13Mbpsの順となった。LTE(4G)、3Gを合わせた全体のデータ通信速度は、ダウンロードがKDDI(au) 24.44Mbps、NTTドコモ 15.27Mbps、ソフトバンクモバイル 8.63Mbpsの順。アップロードはKDDI(au) 6.69Mbps、NTTドコモ 3.16Mbps、ソフトバンクモバイル 3.11Mbpsの順だった。
近年「道の駅」は地域特性を生かした様々なアイディア商品、サービスを展開している。今回調査では接続率、通信速度ともにauに軍配が上がったが、LTE、4G、3Gを合わせたトータルの接続率では各社ともに100%近い接続率を誇るなど、サービスと通信の両面において「道の駅」の今後ますますの発展が期待できそうだ。(編集担当:横井楓)