前週末28日のNYダウは58ドル高。2月の個人所得・支出、3月のミシガン大学消費者信頼感指数は市場予測にほぼ沿った数字で朝は高く始まり、一時マイナス圏まで下落したが午後に買い戻された。エネルギー関連は上昇したが、バイオ、ヘルスケアは相変わらず軟調。31日朝方の為替レートはドル円が102円台後半、ユーロ円が141円台半ばで、前週末よりも円安が進行した。
年度末の3月最終日の日経平均は143.51円高の14839.54円で始まる。ドル円が103円に肉薄する為替の円安、月末のドレッシング買いで一気に14800円台に乗せる。25日移動平均線を突破して日足一目均衡表の雲の中に突っ込み、3月14日に開けたマド埋めを完了して75日移動平均線に接し、2月末の終値14841.07円に迫る。TOPIXも1200の大台に急接近した。
序盤は下落した後、14800円をはさんで上に行ったり下に行ったりしたが、TOPIXは午前9時29分に1200の大台タッチを果たして堅調。上海総合指数がマイナス圏に落ち、香港ハンセン指数が上げ幅を急速に圧縮すると日経平均も連動して10時50分に14718円まで下げたが、マイナスにはならず、すぐにV字回復して14760~14780円の水準で安定し、前引は14758円だった。
後場は変動幅が14760~14800円とひろがるが、なおも小動き。14800円に何度タッチしてもそれより上に抜けない状況に変化が起きたのが大引け15分前で、日経平均は14800円を突破してさらに急騰し、TOPIXも1200を突破。「年度末最終ドレッシング買い出動」で午後2時58分に14843円まで上昇した。しかし土壇場で利益確定売りが入って131.80円高の14827.83円、2月末比マイナス13.24円で3月の取引を終えた。それでも4日続伸で前週の利益確定イベントからプラスが続く。日中値幅は125円と小さかった。TOPIXは+16.37の1202.89で1200の大台に乗せて6日続伸。売買高は20億株、売買代金は2兆566億円で、2兆円超えは19日から8営業日連続。
業種別騰落率下落は精密機器のみ。上昇の上位は保険、非鉄金属、その他金融、不動産、海運、石油・石炭など。下位は医薬品、電気・ガス、小売、建設、サービスなどだった。
週明け3月31日のNYダウは134.60ドル高でおよそ2ヵ月半ぶりの高値。イエレンFRB議長がシカゴで講演し、「金融緩和策はしばらく必要」「約束は強力」とハト派の姿勢を強調して市場に安心感がひろがり金利は低下。ロシア軍のウクライナ国境付近からの撤退報道は外交ポーズだとしてもムードは好転し金価格も低下した。IT・ハイテク系やバイオ株が上昇。4月1日朝方の為替レートはドル円は103円台前半、ユーロ円は142円台前半で前日からさらに円安が進行した。
取引時間前に注目の日銀短観が発表され、大企業製造業の業況判断DIは現状指数が+17で前回比1ポイント改善したが先行指数は+8で前回比6ポイント悪化。市場予測よりも5ポイント低かった。
年度初日、消費増税初日の日経平均は42.68円高の14870.51円で高く始まる。TOPIXもプラス発進。しかし日経平均のプラスは5分ももたない。午前9時台はマイナス圏で推移し、9時51分に14751円で底を打った後、10時台前半に14850円付近まで約100円上昇した。その間、10時に中国の物流購入連合会の製造業購買担当者景気指数(PMI)が発表され、市場予測を0.1ポイント上回る50.3で安心感がひろがり、中国経済と関係が深い豪ドルが上昇した。しかし上海市場がプラスになり切れず、前日のドレッシング買いの反動もあり、日銀短観の先行指数の悪さもボディブローのように効いて、日経平均はプラスとマイナスを行ったり来たりした後、11時台にはズルズル下落し前引は14785円だった。