サッカーに話題をさらわれがちで憂き目を見ていた野球界も、今年は華々しい話題に恵まれた。なんといっても話題となったのは、球団創設9年目で勝ち取った楽天イーグルスの初の日本一だろう。話題の大きさに比例して2013年の年間テレビ報道時間も、4年ぶりにサッカーを抜いてプロ野球が第1位となった。ニホンモニターの調査でわかった。
13年最もテレビが報道したスポーツ競技は、楽天イーグルス初の日本一で日本中が沸いた「プロ野球」で、10年以来4年ぶりの1位獲得となった。その他WBCの開催、大谷翔平選手の日ハム入団、長嶋茂雄・松井秀喜の国民栄誉賞受賞などの話題で報道を賑わせ、総報道時間は649時間に及んだ。
報道時間数の2位は、昨年まで1位だった「サッカー・フットサル」で403時間。次いで「フィギュアスケート」121時間、「MLB」110時間、「柔道」85時間の順だった。
アスリート別の報道量もプロ野球・田中将大が1位を獲得。楽天日本一を報じる放送でも、「マー君志願の連投・・・雄叫び 楽天が悲願の日本一(11/4モーニングバード!)」、「最後はマー君&銀次も涙『夢と希望をありがとう』(11/4 news every.)」と田中選手を中心とする見出しが躍った。その後も、年末に球団がメジャー移籍を容認するまで去就をめぐる報道が続き、総報道量109時間に及ぶダントツの1位で13年を締めた。
アスリート別2位以下は浅田真央、香川真司、大谷翔平、本田圭佑の順。昨年第1位2位のダルビッシュ有、澤穂希と4位のイチローはトップ5に入らず、3位の香川真司、5位の本田圭佑は2年連続同一順位だった。
アスリート(元アスリートも含む)CM起用社数は、石川遼が12社で09年以来5年連続の1位となった。スピードラーニングのエスプリライン、ハウス食品、ロッテ、アサヒビール、第一生命、全国信用金庫協会など幅広い業種の企業のCMに出演し、並み居る男性タレントも含めた起用社数ランキングでも5連覇を果たしている。
第2位は松岡修造で契約社数は9社(昨年10社で第3位)、第3位はイチローと浅田真央契約社数7社で同順位だった。
楽天イーグルスの日本一は、大きな傷跡から立ち直ろうとしている東北の姿と重なりあって日本中に感動を与えた。その感動から考えても、報道時間や扱い方で、他のスポーツを引き離して第1位を獲得したのは、当然のことといえるだろう。(編集担当:横井楓)