【今週の振返り】決算に一喜一憂しながらも28円上昇した週

2014年05月03日 20:16

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523円安の4月は残酷な季節だったが、たとえ「セル・イン・メイ」の5月でも、月が変わればツキも変わるのか

 前週末25日のNYダウは140ドル安。NASDAQ総合指数は72ポイント下落した。ロシア軍の軍事演習、親ロシア派による国際監視団員の拘束など緊迫化するウクライナ情勢がヨーロッパ市場を全面安にし、パッとしない企業決算が追い討ちをかける。フォードは純利益が市場予測を下回り3.3%安。コスト負担増で4~6月期の営業赤字見通しのアマゾンドットコムは9.88%安と大幅に下落し、リンクトイン、フェイスブック、ツイッターなど他のIT銘柄(モメンタム銘柄)も連れ安した。28日朝方の為替レートはドル円102円台前半、ユーロ円141円台前半で、前週末からあまり動いていなかった。

 日経平均は139.44円安の14289.82円と大幅安で始まる。14300円を回復してもすぐに上値を抑えられ、午前9時50分に14224円まで下げる。26日にG7とEUがロシアへの追加制裁で合意するなどバッドニュースばかりでは先物主導の軟調も致し方なし。徐々に持ち直しても14300円にはタッチもできず、前引は14262円だった。

 後場も連休の谷間の薄商いの中、マイナス圏の14250円付近で株価は深く静かに潜航する。為替レートも動かない。FOMC、日銀会合の結果発表直前の営業日でもイベントドリブン勢力は来ない。それでも午後2時40分頃から徐々に浮上して「14300円台でフィニッシュか?」と思わせたがあと一歩及ばず141.03円安の14288.23円で反落した。日中値幅はジャスト100円。TOPIXは-9.25の1160.74。売買高は17億株、売買代金は1兆6371億円と薄商いが恒常化している。

 プラスは水産・農林、石油・石炭。下落幅が小さいマイナス業種は鉱業、ゴム製品、食料品、情報・通信など。大きいマイナス業種はパルプ・紙、ガラス・土石、輸送用機器、その他金融、海運、電気機器などだった。

 週明け28日のNYダウは住宅指標の良さに加えファイザーによるアストラゼネカへの買収提案も好感され87ドル高と反発。しかし「モメンタム銘柄」は軟調でNASDAQは1ポイント安で続落した。29日のNYダウは一時+110ドルを超える上昇で86ドル高と続伸。NASDAQも29ポイント高と反発した。ウクライナ情勢は動かなかったが、メルクが利益で市場予測を上回る決算を出してムードを明るくした。30日朝方の為替レートはドル円102円台後半、ユーロ円141円台後半で、28日夕方と比べると円安が進行した。

 取引時間前に発表された3月の鉱工業生産指数速報値は+0.3%の101.8で2月の-2.3%から好転しても市場予測は下回った。年度ベースは3年ぶりプラスで+3.2%。NYダウ続伸、NASDAQ反発、為替は円安と外部条件が好転した上に月末の「ドレッシング買い」期待もあった。

 日経平均は105.28円高の14393.51円と反発して始まり、15秒後に14400円を回復する。しかし長続きせず14400円を割り込み、午前9時39分には14371円まで下げる。その後に一度14400円にタッチするが、プラス圏の14370~14390円の狭いレンジでくすぶる。ドレッシング買いもイベントドリブンも来ないが、上海、香港市場がマイナスで始まっても反応薄。ところが11時を回ると安値更新を繰り返しながら下落し、11時20分には14312円まで下げる。超高速取引(HFT)問題でアメリカの検察当局がBNPパリバとクレディスイスの訴追を検討という情報が入り、さらに今回の日銀会合で追加緩和は見送りになったという日経の速報ニュースも入った。前引は14321円だった。

 後場は再開早々に14300円を割り込む。午後0時50分頃、日銀から金融政策現状維持の結果発表があり、瞬間約80円上昇して折り返し1時にマイナスに落ち込み14275円まで下げる。為替もほぼ同じ動きだった。「黒田会見待ち」で1時30分頃から東京市場は静まり返り、日経平均は14320円近辺でもみあい続ける。それでも大引け前15分間は少し波乱がありマイナスまで下げた後に反発。終値は15.88円高の14304.11円で、3月31日の終値14827円から523.72円下落してアップダウンが激しかった4月の取引を締めくくった。前場の高値をどんどん消して日中値幅は146円。TOPIXは+1.70の1162.44。売買高は20億株、売買代金は1兆9094億円で、商いは意外に多くなった。

 値上がり上位は陸運、空運、医薬品、電気・ガス、食料品、不動産など。値下がり下位は証券、その他金融、ゴム製品、海運、サービス、非鉄金属などだった。