新型メルセデス・ベンツCクラス、Euro NCAPスキームで最良の「5つ星」格付獲得

2014年05月18日 11:54

c_class Euro NCAP

Euro NCAPの公式HPでテスト映像がすべて公開されている。写真は新型Cクラスの車速64km/hによる前面オフセット衝突テストの映像。

 独・シュツットガルト発。ドイツ本国、ならびに欧州で昨年12月に発表されたメルセデス・ベンツCクラス(W205型)は、運動性能・環境性能などの評価が非常に高く、一般消費者の注目度も高いモデルだ。

 エクステリアデザインは、柔らかで複雑な曲面で構成されたサイドビューが躍動感とエレガントな雰囲気を持つ。フロントグリルは2種類から選択可能で、伝統のメッシュグリルの頂点に控えめなスリーポインテッドスターを載せるエクスクルーシブライン、グリル中央に大きなスリーポインテッドスターを配するアバンギャルドラインとなる。

 ボディモノコックを構成する50%がアルミニウムとなった軽量設計ボディが新型W205の自慢で、前モデル(W204型)に比べて100kg以上の軽量化が図られたという。

 ボディの軽量化で気になるのは衝突時の安全性だ。が、ここでも新型Cクラスはメルセデス・クオリティが万全であることを示した。

 2014年、Euro NCAP(欧州新型車アセスメント・プログラム)、つまり自動車の衝突安全性を含めた第三者機関の試験で、最高の「5つ星」格付・評価を受けた。Euro NCAPの基準は昨年までと比べて強化されており、2014年から自動緊急衝突回避ブレーキの性能評価も加わっている。つまり、エマージェンシー・ブレーキ・システムなどが標準装備されていないクルマは「5つ星」格付を得られないこととなったのだ。

 Euro NCAPの衝突安全基準テストは、前面オフセット64km/h、側面50km/h、ポール衝突29km/h、歩行者衝突40km/hで実施される。日本や米国の基準とほぼ同じ、世界で最も厳しい条件で行われる衝突テストとして知られる。

 そこで新型Cクラスは、アルミとスチールによるクラッシャブルゾーンと強固なキャビン構造の高度な設計による衝突安全性。最大9つのエアバッグおよびシートベルトフォースリミッターによる運転席&助手席乗員保護、後席チャイルドシートの子供の安全性確保、アクティブボンネットの歩行者保護性能、自動ブレーキ性能の高さなどが評価されたという。

 複雑なテスト基準は省略するが、新型Cクラスの試験ポイントは合計114点となり、最近のメルセデスのEクラス96点、Bクラス101点、Aクラス103点、CLAクラス104点を上回る優秀な成績となっている。

 テストの詳細な基準はEuro NCAPの公式HPで確認できる。また、新型Cクラスのテスト映像では、室内カメラが捉えたダミー人形(乳幼児と6歳ほどの子供2人を含む)4体の衝突時の映像も見ることができる。(編集担当:吉田恒)