ダイドードリンコ 2~4月第1四半期決算売上高ほぼ横ばい、営業利益大幅増益

2014年05月27日 20:47

 ■経常利益は前年同期比13.6%増、通期見通しは据え置き

 ダイドードリンコ<2590>は5月26日、2015年1月期の2~4月第1四半期連結決算を発表した。

 売上高は354億円で前年同期比のほぼ横ばい、営業利益は5.18億円で前年同期比39.2%の大幅増、経常利益は4.81億円で前年同期比13.6%増、四半期純利益は4百万円で、前年同期比で73百万円、94.0%の減少だった。特別損失の計上はなく、四半期純利益の大幅減少は第1四半期特有の会計処理要因によるもので、税金等調整前四半期純利益は経常利益と同額の4.81億円だった。

 2015年1月期の業績見通しは売上高1550億円(前期比0.1%増)、営業利益52億円(13.4%減)、経常利益50億円(16.1%減)、当期純利益30億円(19.2%減)の増収減益見込みで修正なし。年間配当予想も第2四半期末30円、期末30円の合計60円で据え置いた。

 ■第1四半期は通期計画達成に向けて堅調な実績

 2~4月第1四半期は全般的に通期計画に対して堅調な実績だった。セグメント別に見ると、飲料販売部門は主力のコーヒー飲料がボトル缶コーヒーを中心に2.0%増で、メガブランド化に向けてリニューアルした「miu(ミウ)」が好調だったミネラルウォーター類が29.6%増、炭酸飲料が4.5%増と伸びたが、紅茶飲料が不調だった茶系飲料(8.5%減)と果汁飲料(13.0%減)の落ち込みをカバーしきれず、販売数量は0.4%増にとどまった。また消費増税に伴う自動販売機への価格改定が完了していないため販売価格は若干下落し、売上高は0.3%減となった。飲料受託製造部門は消費増税前の駆け込み需要があり製造本数は増加したが金額ベースでは1.3%減。「たらみ」など食品製造販売部門は、マーケティングの強化でコンビニなどの主要販路にいっそう浸透して売上高は4.0%増と伸びている。

 ダイドードリンコは飲料販売部門における自動販売機での売上比率が84.8%(第1四半期)と高い。全ての販売チャネルでメーカー出荷価格に対して消費税8%分を適正に転嫁することを原則としているが、自動販売機商品についてはその特性上、基本的に販売価格を10円単位で見直しながら、自販機事業全体で増税分の適正な転嫁を目指すという対応をとっている。そのため価格の改定には時間がかかり、粗利益の一時的な減益要因になった。

 営業利益はその単価要因による粗利の減少の他に、「miu」のリニューアルに伴う広告宣伝費や販促費の増加が2.23億円、新型自販機の開発に伴う投資の増加が1.22億円、それぞれコストを押し上げたが、前年同期に発生した一時的費用が今四半期は発生しなかったため、その他経費が5.64億円減少した結果、大幅増益となった。

 ■夏場の飲料需要期に向け、商品ラインナップ拡充

 今後、第2四半期(5~7月期)、第3四半期(8~10月期)は夏場の飲料需要期を迎え、飲料販売部門は営業利益、食品製造販売部門は売上高、営業利益の稼ぎ時。その結果が通期業績見通しを達成できるかどうかを左右する。

 夏の需要期に向けて商品ラインナップも充実させた。海洋ミネラル深層水「miu」のリニューアルをはじめ、果汁飲料では「和果ごごち」の新ブランドを投入。トクホコーヒーでは新製品「スマートショットブラック」、ボトル缶コーヒーでは新製品「ダイドーブレンド世界一のバリスタが選んだ豆(微糖)」「ダイドーブレンドBLACK」を発売し、茶系飲料「贅沢香茶」「ミスティオ」をリニューアルしている。茶系飲料では大容量600ミリリットルにリニューアルした製品も登場した。「たらみ」もブランドロゴを一新。ダイドードリンコとたらみの共同開発商品も「たらみ ふって飲む桃のジュレ」「たらみ ぷるシャリみかん」の2種類を投入している。

 また自動販売機の導入においては、地球環境に優しい節電効果の高い「エコ自販機」を積極投入し、自販機網の拡充に注力したほか、新TV-CM「DyDo自販機」を順次放映するなど、広告販促の効果的活用を実施している。

 海外では、昨年末にモスクワに現地法人を開設し、空港、駅、ビルなどへの自販機設置をスタート。2018年までに年間50億円の売上高達成を目指している。

 第1四半期の利益を圧迫した広告宣伝費、販促費の効率化は、下期での実施を計画。消費増税の影響については「消費税リスク」として、価格改定完了までの一時的な販売単価下落などの影響を通期見通しに織り込んでいる。

 ダイドードリンコは3月、グループ理念、グループビジョン、グループスローガンとともに、「既存事業成長」「商品力強化」「海外展開」「新たな事業基盤確立」への4つのチャレンジを柱とする中期経営計画を発表。2018年までに「売上高2000億円、営業利益率4.0%」の目標達成を目指す。

 4月16日の定時株主総会で、髙松富也副社長が代表取締役社長に就任した。第1四半期は通期計画達成に向け、堅調な実績で着地したようだが、新社長は通期の計画を達成し、さらに中期経営計画を達成できるかどうか、その経営手腕が問われている。(編集担当:寺尾淳)